「不動産投資の勧誘にうんざりしている」
「断り方を知りたい」
「断りきれずに契約してしまった」
このようなお悩みにお答えします。
不動産投資はメリットが豊富で、近年では副業としても注目されています。しかし、強引なやり方の営業マンも増えているのが難点です。
希望していない勧誘をいちいち断るのは面倒ですよね。また、強引な勧誘を断れず契約してしまうケースも珍しくありません。
そこでこの記事では悪質な不動産投資の勧誘について、以下の内容を詳しく解説していきます。
- 不動産投資の断り方のコツ
- 物件を契約してしまった場合の断り方
- 悪質な不動産投資会社を見極めるポイント
- 不動産投資の勧誘を受けないための対策
記事を最後まで読めば、ストレスから開放されるヒントになるはずです。ぜひ、参考にしてみてください。
20代による不動産投資の勧誘に関する相談は増加傾向
国民生活センターのデータによると、20代による不動産投資の勧誘に関する相談は増加傾向です。
全体の相談件数は減少していますが、20代は2013年度と2018年度を比較すると相談件数が2.5倍に増えています。
また、契約してしまってからの相談が多くなっているのも特徴です。
相談内容としては、以下のようなものがあります。
- しつこく勧誘され、怖くて契約してしまった
- 街頭アンケートに記入したら勧誘され契約してしまった
- 家賃保証があると勧誘されたが、赤字になっている
- 虚偽申告をしてローンを組まされたが、支払えない
さらに20代は相談件数だけでなく、平均契約購入金額も上昇しています。返済を考えるとローンを組むのは若い方がいいなど、甘い言葉に惑わされるケースが多いようです。
マンションの投資にはリスクがあるため、必ず儲かるという考えは捨てることが大切です。不本意な契約やトラブルを避けるためにも、断り方をしっかりと理解しておきましょう。
出典:独立行政法人 国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意! 」
しつこい不動産投資の断り方のコツを5つ紹介
不動産投資の断り方には、5つのコツがあります。
- 曖昧にせずはっきり断る
- 断る理由を明確にして主張する
- 感情的にならず毅然とした態度で話す
- 法律違反の勧誘だと指摘する
- 監督官庁に通報すると伝える
すぐに実践できる内容なので、ぜひ内容を確認してください。
1. 曖昧にせずはっきり断る
まず重要なのは、曖昧にせずはっきり断ることです。
絶対に購入する意思がないと伝えない限り、相手がつけあがりどんどん営業を推し進めてくるので、明確に断る意思を伝えましょう。
断ったにも関わらずしつこく勧誘してくる行為は、宅地建物取引業法で禁止されています。
強気に断るとさらに勧誘がひどくなったり、嫌がらせを受けるのではと不安に思うかもしれませんが、安心してください。
もし「今は買う気がない」「資金を持っていない」など曖昧な断り方をすると、再びの勧誘や言葉巧みな話術で契約を迫られる危険性があります。
不動産投資に興味がないのであれば、明確な意思表示をするのが断り方のコツです。
2. 断る理由を明確にして主張する
電話をかけてこないでほしいと主張するのも、断り方のコツです。
主張したにも関わらず再度電話をしてきた場合は、悪質な勧誘として免許行政庁へ報告できます。
はっきりと伝えるために、自分の情報を営業電話のリストから削除してほしいと言うのもおすすめです。
「話す時間がない」などの断り方をするとまた電話がかかってくる可能性があるので、きちんと主張してみてください。
電話の場合においても、相手にはっきりと意思を伝えることが大切です。
3. 感情的にならず毅然とした態度で話す
不動産投資の断り方で気をつけたいのが、感情的にならず毅然とした態度で話すことです。
大きい声をだしたり、感情をぶつけても、経験豊富な営業マンには効果がありません。むしろ反対に、こちらの態度が無礼だと指摘される可能性があります。
これは罪悪感を抱かせて契約に誘導する手口なので、注意してください。
余計なリスクを避けるためにも、しつこく勧誘されても感情的にならず毅然とした態度で断るのがコツです。営業マンが付け入ってくる隙を作らないように、冷静に対処しましょう。
4. 法律違反の勧誘だと指摘する
法律違反の勧誘だと指摘するのも、効果的な断り方です。こちらに法律の知識があるとわかれば、相手の営業マンは無理な勧誘をしてきません。
具体的には、以下3つのケースで法律違反を指摘できます。
- 勧誘目的であることを告げずに話を進める
- 早朝や深夜に電話をかてくる、長時間話し続ける
- 一度断ったのに再度勧誘を行う
これらのパターンに当てはまる場合は、法律違反を指摘しましょう。この人には勧誘しない方が無難だと思わせれば、今後しつこくされる可能性は低くなります。
5. 監督官庁に通報すると伝える
監督官庁に通報すると伝えるのは、勧誘を断る有効な手段だと言えます。
通報されると、不動産投資会社は営業停止や宅建免許取り消しなどの処分を受けることになります。
相手にとってデメリットが大きいので、勧誘がなくなるのです。
ポイントとして、以下の2点をメモしておきましょう。
- 業者名と勧誘を行った従業員の名前
- 電話がかかってきた時間や内容
通報先は消費生活センターや警察、免許行政庁などがあります。自治体によっては相談窓口を設けている場合もあるので、検索してみてください。
物件を契約してしまった場合の2つの断り方
勧誘を断れずに物件を契約してしまった場合も、諦める必要はありません。こちらでは、2つの断り方を解説します。
- 宅地建物取引業法のクーリングオフ
- 消費者契約法による契約の取消
トラブルを避けるためにも、対処法を知っておきましょう。
1. 宅地建物取引業法のクーリングオフ
もし断りきれずに物件を契約してしまった場合は、まずクーリングオフを検討しましょう。クーリングオフとは、一定の契約に限り一定期間、無条件で申し込みの撤回または契約を解除できる法制度のことです。
宅地建物取引業法ではクーリングオフが定められているので、契約が解除できます。ただし、適用には以下の条件があります。
- 売主が宅地建物取引業者
- 宅地建物取引業者の事務所等以外の場所で契約
- クーリングオフの告知を受けてから8日を経過するまで
- 買主が物件の引渡しを受けていない、または、その代金の一部を支払っていない
条件は厳しく、特に期間は8日と短いです。悩んだまま行動をしないと、有効期限が過ぎてしまう可能性があります。不本意な契約をしてしまったら、ひとりで抱え込まず早めに相談をしてください。
2. 消費者契約法による契約の取消
不当な勧誘によって物件を契約した場合、消費者契約法に基づき契約の取消ができる可能性があります。そのため、焦らず冷静に対処することが大切です。
詳細な条件などはケースによって異なるので、必ずしも契約が取り消しになる訳ではありません。しかし、何も行動しないと多額の負債を背負う危険性が高いです。まずは国民生活センターの消費者ホットラインに相談しましょう。
事務員の方が適切なアドバイスを行ってくれるので、指示に従って対処を行うことが重要です。ただし、消費者契約法は事業者同士の契約には適用されないので注意してください。
悪質な不動産投資会社を見極める5つのポイント
不動産投資会社のすべてではありませんが、悪質な業者がいるのも事実です。見極めるポイントとしては、以下の5つがあります。
- 都合のいいことしか話さない
- 契約を急かす
- 他社の悪口を言う
- 儲け話で釣ろうとしてくる
- 事務所が存在しない
1つでも当てはまったら、勧誘されても相手にしないようにしましょう。
1. 都合のいいことしか話さない
都合のいいことしか話さないのは、悪徳な不動産投資会社の特徴です。
「不労所得になります」「節税対策ができます」など甘い言葉を並べ、不動産投資のリスクについて触れない場合は、信頼すべきではありません。
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンなので、他の投資方法と比べるとリスクは少なくなります。
しかし、以下のようなリスクがあるのは事実です。
- 空室リスク
- 修繕リスク
- 家賃滞納リスク
- 家賃が低下するリスク
- 金利上昇のリスク
たとえば空室が出ると収入が下がり、ローンの返済金額を下回ってしまう可能性があります。
また物件は購入したら終わりではなく、リフォームや修繕がついて回ってくるものです。
これらを理解した上で、将来的に利益が出るかどうかを的確に判断することが、不動産投資には必要だといえます。
リスクやデメリットを正しく説明しない不動産投資会社の勧誘は、相手にしないのが無難です。
2. 契約を急かす
契約を急かすのも、悪質な不動産投資会社によく見られる傾向です。
こちらが情報収集をしたり、まわりの人に相談したりするのを阻止しようとしてきます。
- 「あと1部屋だけ空いている」
- 「迷っていると他の人に買われる」
- 「すでに他の人からも連絡が来ている」
- 「人気が高いのでもうすぐなくなりそう」
これらの言葉には注意してください。いずれも早く買わせようとする売り文句にしかすぎません。
不動産投資には、多額の費用がかかります。自己資金だけでなく、ローンを組む場合も多いです。
人生を左右する決断を急かすような不動産投資会社は、悪質だと言えるでしょう。勧誘されてもはっきりと断ってください。
3. 他社の悪口を言う
他社の悪口を言うのも、悪質な不動産投資会社がやりがちな手口です。競合他社の印象を悪くすることで、自社を優位に見せようとしてきます。
実績や実力に自信のある会社であれば、他社を悪く言う必要はありません。
もし自分が取引を検討している不動産投資会社から乗り換えるような勧誘をされた場合は、断ることを推奨します。自社の利益のことしか考えていない場合が多いので、しっかりと関係を断ち切りましょう。
4. 儲け話で釣ろうとしてくる
経済事情などの背景を理由に、儲け話で釣ろうとしてくる不動産投資会社には注意しましょう。
- 「将来的に確実に値上がりしますよ」
- 「高利回りなのでたくさん儲かりますよ」
- 「頭金なしで始められるのでスタートしたらすぐ儲かりますよ」
このように儲け話を積極的に出してきた場合は、詐欺の可能性が高いです。
そもそも「確実に値上がりする」という風に断定的判断を促すのは、宅地建物取引業法で禁止されています。
まともな不動産投資会社であれば、宅地建物取引業法に反することなく営業してくるはずです。
そのため、儲け話で釣ろうとしてきた場合はその時点でしっかりとお断りしましょう。
不動産の利回りの詳しい説明については「【これでマスター】不動産投資の利回りが知りたい!計算方法について徹底解説」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてくださいね!
【これでマスター】不動産投資の利回りが知りたい!計算方法について徹底解説
5. 事務所が存在しない
もし、不動産投資会社から営業をかけられた場合は、会社名を聞いて事務所の住所を探しましょう。
そこで、事務所が存在しない場合や雑居ビルに事務所がある場合は要注意。
すぐに逃げられるようにしている可能性が高いので、詐欺業者である場合が多いです。
また、きちんとした建物に事務所を構えられないほど実績が低いことが考えられます。
信頼できる業者であれば、しっかりした場所に事務所を構えているはずです。
事務所の所在地も1つの判断基準として、詐欺かどうか見破れるようにしましょう。
不動産投資詐欺によくある手口については「【危険】不動産投資詐欺によくある手口7選!気をつける7つの言動や回避する3つの方法を解説」でも解説しています。
【危険】不動産投資詐欺によくある手口7選!気をつける7つの言動や回避する3つの方法を解説
不動産投資の勧誘を受けないための対策6選
こちらでは、そもそも不動産投資の勧誘を受けないための対策を6つ紹介します。
- アンケートなど回答しない
- 個人情報を簡単に教えない
- 買う気がなければ会わない
- 断る強い意志を持つ
- 消費生活センターに相談する
- 行政の担当課に通報する
ちょっとした意識を変えるだけで、迷惑な勧誘を受ける可能性を回避できます。いずれも簡単に実行できる対策なので、1つずつ確認していきましょう。
1. アンケートなど回答しない
営業マンはあなたが記載した内容をもとに、勧誘をしてきます。路上やセミナー会場、モデルルームの見学など、不動産投資に関するアンケートを求められる機会は多いですが、回答するかを慎重に検討しましょう。
また、不動産関連以外の内容でも注意が必要です。たとえば生命保険やクレジットカードなどのアンケートがきっかけで、不動産投資の勧誘が始まるケースもあります。
もし、アンケートに答えることで、プレゼントや割引チケットなどをもらえる場合でも断りましょう。どのような場面や内容でも、不必要にアンケートの回答をしないよう気をつけてください。
2. 個人情報を簡単に教えない
アンケートの回答にも言えることですが、個人情報を簡単に教えないように注意してください。
一度でも個人情報を知られてしまうと、電話や資料が送られてくる可能性が高くなります。
もちろん、個人情報は個人情報保護法により守られています。
しかし、アンケートなどの同意事項の中に「第三者提供を許諾する」という文言があれば、個人情報を別の会社へ販売するのは違法になりません。
個人情報が一度でも流れてしまうと、ネットワークを通じて他の詐欺会社にも伝わる可能性があります。余計なリスクを増やさないためにも、個人情報を簡単に教えないようにしましょう。
3. 買う気がなければ会わない
買う気がないのであれば、営業マンと会わない方がいいです。営業マンに一度会ってしまうと、勧誘を断る難易度は高くなります。
言葉巧みに誘導してきますし、会ってから断ろうとすると「せっかく時間を作って来たのに」などど言って罪悪感を抱かせる手口もあります。特に断るのが苦手な方は、そのまま営業を押し切られてしまう場合があるので絶対に会わないようにしましょう。
不動産投資の勧誘を受けたくないのであれば、ちょっと話を聞いてみるだけと軽い気持ちで会うのは危険です。
4. 断る強い意志を持つ
当たり前に感じるかもしれませんが、断る強い意志を持つのも大切な対策です。勧誘されても断ると決めておけば、営業マンの巧みな話術や強引なトークもすぐにシャットアウトできます。
電話や路上で話しかけられた際、こちらが隙を見せると営業マンは交渉の余地があると判断します。もし断る強い意志がないと、相手のペースに巻き込まれ物件を契約してしまうかもしれません。
もし、不動産詐欺に引っかかってしまうと、数百万円以上の被害が出てしまうことがあります。家族やパートナーにも迷惑が掛かり、最悪の場合は転落人生を歩む可能性もあるでしょう。
断るのが苦手という人は詐欺に引っかかったときのリスクを十分に把握して、気持ちを事前に準備しておいてください。
5. 消費生活センターに相談する
消費生活センターでは商品やサービスの契約に関するトラブル、悪質商法などの相談に対応してくれます。専門の相談員が回答してくれる上に業者と消費者の間に入る「あっせん」を行い、サポートを行ってくれるのが特徴です。
自分1人では気づけない対処法を教えてくれるので、不動産詐欺に遭った場合はすぐに相談しましょう。消費者ホットライン「188」に電話をすることで、お住まいの近くにある消費生活相談窓口を案内してもらうことが可能です。
6. 行政の担当課に通報する
詐欺に関する勧誘を受けた場合は、詐欺会社の業者名や担当者名、連絡先をメモして免許行政庁に連絡しましょう。免許行政庁では、不動産詐欺に関するアドバイス、サポートを行ってくれます。
各種都道府県ごとに連絡先が異なるので、国土交通省のページから検索して連絡しましょう。
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