こんにちは,学生エンジニアの迫佑樹(@yuki_99_s)です.
今回なんと,小学6年生の女の子に会うために車で4時間かけて香川県まで行ってきました!
もちろんただの小学生ではありません.大人顔負けのモデリング技術を持つスーパークリエイターなんです.
3Dモデリングとロボット開発,好奇心を持ってやりたいことに突き進んで行く彼女にお話を聞いてきました.
目次
最近の小学生は名刺を持ってる…?
初めましての挨拶をすると,まずは名刺交換からスタート.
最近の小学生は名刺までしっかり用意してるんですね…
これはやばい12歳だなと思いつつ,スタバで注文した商品はココアだったので少し安心しましたw
超ハイクオリティの制作物一覧
藤本さんは,Autodesk社のFusion360という設計ソフトを使って3Dモデルを作成しています.
そんな彼女が作った制作物たちを紹介していきます!本当にクオリティが高くてすごいんですよ.
まずは,こちらのシンデレラ城.写真をみながら作っていったとのこと.
写真をみながらってことは,見えてない部分は想像しながら作ってるわけですよね,なのに細かい部分までしっかり作り込まれていました.
他にも,国会議事堂のモデリングなど.社会の教科書をみて『作れそう』って思ったらしいです.
この国会議事堂は,実はFusion360押し出しコンペという大会へ出した作品です.
参加者のほとんどが大人である大会にも関わらず,見事にオートデスク賞を受賞
また,将来は宇宙関係の仕事をしたいらしく,国際宇宙ステーションや実験棟きぼう・小惑星探査機はやぶさの設計にも挑戦しているとのこと.
設計画面でも普通にすごいんですが,これをレンダリング(光源や物体の質感を追加)してあげれば,本物と見分けがつかないレベルのクオリティであることがわかります.
この実験棟きぼうのモデリングは,FusionMeetUpというイベントで登壇して発表したほどです.
モデリングだけじゃなくロボットも
彼女は,モデリングだけというわけではなく,ロボットも作っています.
藤本さんが作っているのはロボカップというサッカー競技で使用する自立型ロボット.
ロボットには,制作スキルはもちろん,回路の知識や制御プログラムの知識も必要になってきます.
今はまだまだ一人で全部は作れず,ロボット教室の先生に色々教えてもらいながらとのことですが,それでも十分すごいです.
話していても,ものづくりが大好きなんだなっていうのが伝わってきましたし,これからも間違いなく伸びていくはず.
いつからモデリングやロボットを始めたの?
藤本さんがモデリングやロボットの制作を始めたのは約1年前,ロボット教室の先生(下図左)からFusion360という設計ソフトを教えてもらってどハマりしたとのこと.
モデリングに出会ってから,学校から帰ったら毎日4時間ほどパソコンをいじったり,学校の休み時間にも紙で設計をしたりするようになったんだそうです
好きなことを自主的にしているわけなので,もちろんスキルもどんどん伸びていき,今はここまでの作品を作れるようになったわけですね.
最初は本にあったサンプルを作って見て応用してみたり,簡単なものを作ることからスタートしていったんだそう.
『一人で作業するくま』みたいに,小学生らしい可愛い作品もたくさんありました.
このスーパー小学生の先生って?
この藤本さんにロボット作りやモデリングを教えているのが,株式会社フレップテックの社長である楠田亘(@WataruKusuda) さん.
これだけの技術を持った小学生を育てるんだから,相当なベテラン先生かと思えば,なんと… 17歳!
楠田さんは,もともとロボットコンテストの競技者だったそうです.小さい頃から物作りが好きで,やればやるほどのめり込んでいったとのこと.
進学し,研究開発を行うという道もあったが,『高度な新しい技術を開発することも大事だが,既存技術を存分に活かして新しい製品を作っていく方が多くの人の役に立てる』と考え,高専を中退して起業
現在は障害者向けの製品開発を行ったり,小・中学生へ向けて『技術(エンジニアリング)とその活かし方(マネジメント)を教えるマネジアリングスクールWata』を運営しているとのことでした.
このスクールの特徴は,技術だけでなく,プレゼンスキルやマーケティングも教えるスクールであるということ
好きを仕事にするためには,『好き』で終わらせずそれを『お金にするスキル』も不可欠である,だから全部教えるというスタンスの珍しいスクールです.
ゆるい雰囲気の中,講師である楠田さん自身も楽しみながらテクノロジーを学んでいました.
楠田さんの運営する株式会社フレップテックに関してはホームページまたは以下のテレビ番組を見るのがわかりやすいです.
楠田さんは将来,インキュベータとして商店街を使い,『このエンジニアさんのところに遊びに行ってくる!』みたいなことが実現できる街を作ったり,人と人とのつながりを作りながら多くの人の夢の実現をサポートしていくような事業をしていきたいとおっしゃっていました.
この環境と楠田さんという先生がいてこそ,藤本さんは楽しみながら大人と同等のスキルを身に付けることができているんですね.
有望な12歳,将来の夢は?
最後に,藤本さんに『将来どんなことをやっていきたいか』を聞いてみました.
すると彼女ははっきりした声で『宇宙関連の設計をする仕事がしたい』と答えてくれました.(大学生でもまだやりたいこと決まってない人多いのに…)
その夢を叶えるため,設計はもちろん,シミュレーションやプログラミングを学んだり,学校の勉強も頑張っていくとのこと.
この年齢にして将来やりたいことと,その夢の実現に向けてやっていくべきことが明確になっているって,本当にすごいなって思いましたね
最後に: ITスキルをつけるのに年齢は関係ない
いかがだったでしょうか,大人を超えるモデリングスキルをもつ小学生と,それをサポートする17歳起業家.僕も話を聞いていて鳥肌がたちました.
彼女は確かに年齢的には低いですが,ITスキルに年齢ってほとんど関係ないんです
プログラミングやモデリングを学ぶ環境はここ数年で一気に良くなり,独学でもかなりのスキルをつけれるような時代になりました.
書籍,学習サービス,プログラミングスクールは質の高いものがたくさん出てきているので,やるかやらないかはその人次第.
『小学生なのにすごいな〜』ではなく,『自分にもできるかもしれない』と思考を変えて挑戦してみるといいんじゃないでしょうか?
これからも,好きなことをトコトン突き詰めて,夢に向かって突き進んで行って欲しいなって思います.将来が楽しみですね.
※小学生ということもあり,藤本さんの連絡先は非公開です.連絡したい場合は,株式会社フレップテックの連絡先より楠田さんを通してコンタクトをとってください!