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【暗記しない数学】3乗和のシグマ公式を図形で理解してみる

先日公開した2乗和のシグマ公式,はてブ380という大きなバズを生みました.

この記事を読み,Twitter等で,「3乗和の公式も図形的な解法はないか?」という声を多くいただきました.

そんな中,とてもエレガントな方法を教えてくれる方がいたので紹介させていただきます.

まず3乗和の公式って?

図形的解釈をして見る前に,3乗和の公式を見てみましょう.

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3乗和の公式,{\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k^3=\left\{\frac{1}{2}n(n+1)\right\}^2}を見て分かることが1つあります.

3乗和の公式は,{\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k=\frac{1}{2}n(n+1)}を2乗したものになっています

おそらくほぼ全員がこの公式を覚える時に使ったこの性質,これが図形的に考えるのにとても役に立つのです.

「2乗」,そして「図形」この2つから,正方形の面積を思い浮かべた方は多かったのではないでしょうか.

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とことで,今回は正方形の面積を使って,シグマの3乗和を考えてみましょう

1辺がkの正方形がk個あると考える

1辺の長さがkの正方形がk個ずつあるとしましょう.

例えば,1辺の長さが2の正方形が2個あるとすると,正方形1個の面積が2×2なので,正方形2個の合計面積は2×2×2=2^3となります.

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一般化して考えてみましょう.

1辺の長さがnの正方形がn個あるとすると,正方形1個の面積がn×nなので,正方形n個の合計面積は, n×n×n=n^3となります.

つまり,この正方形たちの面積の合計は, 1^3+2^3+3^3+4^3・・・n^3となり,3乗和になりますね.

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さて,あとはこの正方形の面積の和を求めてあげればいいだけです.

正方形の面積の和を求めていく

簡単のため,1〜4の3乗和を考えていきましょう.

 1^3+2^3+3^3+4^3なので,以下のような正方形たちの面積の和ですね.

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これを使って,新しい正方形を作りたいのですが,1辺の長さが偶数の正方形のうちそれぞれ1個だけ切るという作業が必要です.

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正方形を切ってできた長方形,そして正方形を使えば,なんときれいな正方形の出来上がり!!

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もともと小さな正方形の集まりなので,新たにできた大きな正方形の1辺は 1+2+3+4となります.

つまり,1辺の長さは{\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k=\frac{n(n+1)}{2}}を使って求められます

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ここがわからない方は,以前の記事を見てみてください

さて,この正方形の面積が 1^3+2^3+3^3・・・と3乗和で与えられたので,これにより3乗の和の公式が導けました.

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これ,気づいたときは私も感動しました.

最後に,Twitterでリプライを下さった方を紹介して終わろうと思います.

お礼

このような素晴らしい考えは,Twitterにて南元様(@origaminamimoto) より教えていただきました.

これを私なりに噛み砕いて説明したつもりでございます.

どうもありがとうございました.

他にも,もしなにかおもしろい考えとかがありましたら,ブログのコメント,Twitterなりでご連絡ください!!