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フリーランスの請求書の記入方法をサンプルを使って解説!無料の作成サービス3選を紹介

「フリーランスになったけど請求書の書き方がわからない」
「請求書の書き方を詳しく知りたい」
「簡単に請求書を出せるサービスはないかな?」
このような悩みにお答えします。

請求書の記載ミスがあると、クライアントの事務担当者に迷惑をかけて、入金の遅れにつながるかもしれません。
客先とのトラブルを回避するため、必要事項に漏れなく記載する必要があります。

本記事では請求書の書き方をサンプル付きで解説するので、内容を押さえて正しい書類を発行しましょう。

この記事の内容は、以下の通りです。

  • 請求書の記載方法
  • 無料で請求書を発行できるサービス
  • 請求書を発行するうえでの注意点
  • よくある質問への回答

請求書発行サービスを使えば、面倒な税金の計算もすべて自動でやってくれるので、誰でも簡単に発行できます。

フリーランスになってから初めて請求書を発行する方は、ぜひ最後までお読みください。

フリーランスが作成する請求書の記入方法を実例付きで解説

フリーランスが作成する請求書の記入方法について、以下のサンプル画像を使って解説します。

  1. 帳票
  2. 請求年月日
  3. 請求番号
  4. 宛先
  5. 請求金額
  6. 請求者の情報
  7. 支払い期限
  8. 品番・品目
  9. 数量
  10. 単価
  11. 金額
  12. 小計
  13. 消費税
  14. 源泉徴収税
  15. 合計
  16. 振込先

項目は全部で16項目あります。とくに「消費税」と「源泉徴収」は税金の知識が必要ですので、ここでしっかりチェックしましょう。

1. 帳票

帳票には目立つように「請求書」を記入します。

2. 請求年月日

請求年月日には、請求書の作成日を入れます。クライアントから指定があれば、その日付を入力しましょう。

3. 請求番号

請求番号は、任意の番号を記入します。あとでわかるように、日付を入れると管理しやすくなります。

4. 宛先

クライアントの宛名を入力します。以下の例文のとおり、法人向けには「御中」と記載し、個人や法人の担当者に出すときは「様」を入力しましょう。

  • 株式会社〇〇 御中
  • 株式会社〇〇 営業部 〇〇様

5. 請求金額

請求金額には、合計金額を記入します。

6. 請求者の情報

あなたの氏名、住所、連絡先を入力します。

7. 支払い期限

支払い期限は、クライアントの入金日を指定してください。もし先方から指定されているなら、その日を入力します。

よくあるケースとしては、請求書発行日の翌月締め日に指定することです。

8. 品番・品名

品番・品名には、発注をもらったサービスや物がわかる名称を入力します。例としては、Webデザイン費用や記事執筆の原稿料などです。

9. 数量

各品目の数量を入力します。サービスやプロジェクト単位の発注なら、1式と入力するといいでしょう。

10. 単価

案件を受注したときの単価を入力します。

11. 金額

金額は「数量×単価」の合計金額を入力します。

12. 小計

小計はすべての金額の合計値を入れます。

13. 消費税

物やサービスを購入するとき、発注者は消費税を支払う必要があります。フリーランスにおいても同様に、納品やサービスを提供したときに消費税を請求できます。

記入方法は内税と外税の2種類あり、内税は商品と消費税を合わせた金額のことで、外税は商品と消費税を別々にした時の金額です。

どちらを記載するかは契約書の内容を確認するか、請求を出す前にクライアントへ聞いてみましょう。

クライアントから支払われた消費税については、納税の義務があります。ただし、年間の売り上げが1,000万円未満(免税事業者)の場合、消費税を納めなくても問題ありません。

参考:国税庁「No.6501 納税義務の免除」

14. 源泉徴収税

源泉徴収税とは、企業がフリーランスの所得税を税務署に前払いする税金のことです。

知っている人も多いかもしれませんが、会社員の場合は毎月の給料の振り込み前に、源泉徴収税を引いた分が支給されます。

フリーランスであれば、企業が報酬の支払い前に源泉徴収税を引いた分を支払います。

フリーランスの源泉徴収は、以下の項目が対象です。

  • 原稿料
  • デザイン料
  • 講演料
  • コンサルティング料、指導料
  • 弁護士や公認会計士、司法書士に支払う報酬
  • プロスポーツ選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金

源泉徴収の税率は報酬額によって異なり、以下のとおり計算されます。

  • 1月の報酬が100万円以下の場合:報酬額×10.21%
  • 1月の報酬が100万円を超える場合:(報酬額‐100万円)×20.42%+102,100円

参考:国税庁「No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」

ただし、クライアントによっては源泉徴収しないケースもあるので注意が必要です。この場合は、確定申告して自分で所得税を納めましょう。

15. 合計

合計はクライアントへの請求額と同じ数値です。「小計 + 消費税 − 源泉徴収税」の金額を入力しましょう。

16. 振込先

振込先はクライアントが入金する口座を指定します。口座番号や名義人の項目に抜け漏れがないようにしましょう。

無料で使えるフリーランスにおすすめの請求書発行サービス3選

WordやExcelで請求書を作成するには、わざわざ入力項目を設定しなければいけないので、余計な手間や時間がかかるもの。

そこでクラウド請求書サービスを利用すれば、自分とクライアント情報を登録するだけで、誰でも簡単に請求書が作成できます。

こちらでは、無料で使えるフリーランスにおすすめの請求書発行サービスを3つ紹介します。

  1. Misoca
  2. INVOY
  3. MakeLeaps

それぞれ、順番に解説します。

1. Misoca

クラウド請求書・見積書・納品書管理サービス Misoca(みそか)毎月5件まで無料の請求書を発行できる請求書作成サービスです。

自分とクライアントの情報を登録しておけば、毎月決まった日に自動で下書きを作るので、あとは品目と金額を入れるだけで簡単に請求書が作れます。

取引先が増えて無料枠を超えたとしても、有料プランは1年間無料で使えるので、コストパフォーマンスが高いです。

源泉徴収の有無や、消費税の内税・外税をボタンひとつで簡単に変更できます。

また、「弥生会計」と連携しているので、確定申告するために会計ソフトを使いたいと考えているなら、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

2. INVOY

すべての機能が無料で使える請求書作成サービスが、INOVOYです。請求書のほかにも、領収書や見積書の発行も無料で使えます。

書類1通あたり161円で郵送代行してくれるので、急な事務手続きもオンライン上で解決できます。

請求書フォーマットも6種類のなかから選べるので、自分の使いやすい形式で発行できる点も魅力です。

3. MakeLeaps

MakeLeapsは、入金を管理しやすい請求作成サービスです。取引先情報を入力すれば、管理画面上で入金を確認できます。

無料プランなら3社まで登録可能。請求書のほかにも見積書の送付ができます。

また、1件148円で書類の郵送代行をしているので、クライアントの要望により提出が必要なときも対応可能です。

請求書を作成するときの5つの注意点

請求書を作成するときの注意点は、以下5つの通りです。

  1. 請求書の提出方法を確認する
  2. 請求書データはPDFファイル化する
  3. 振り込み手数料の負担を確認する
  4. 請求書は7年間保管する
  5. インボイス制度の対応を検討する

それぞれ順番にみていきます。

1. 請求書の提出方法を確認する

請求書の提出方法は、事前に確認しましょう。

クライアントによっては、メールやFAXで提出すれば良いところもあれば、原本の提出を求められることもあります。

また郵送による請求書の発想は、処理に時間がかかるので、請求書作成サービスを利用すればボタンクリックだけで簡単に遅れます。

2. 請求書データはPDFファイル化する

請求書データはPDF化するようにしましょう。クライアントへ請求書データを送るとき、編集ができないようにするためです。

WordやExcelで請求書を作る方は、必ずPDF化してから送ることを忘れないでください。

3. 振り込み手数料の負担を確認する

振り込み手数料について、クライアントもしくは自分で負担するか請求書発行前に確認しましょう。

一般的に入金するクライアントが手数料を負担することが多いです。一方で、請求者が負担するケースもあります。

フリーランスが負担するなら、振り込み手数料を差し引いた金額を取引先に請求しましょう。

4. 請求書は7年間保管する

請求書は7年間保管する義務があります。国税庁のホームページから、以下を引用します。

法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。
参考:国税庁「No.5930 帳簿書類等の保存期間」

印紙による請求書の発行であればコピーを保管し、PDFを作ったらフォルダごとにデータを管理しておきましょう。

5. インボイス制度の対応を検討する

フリーランスであれば、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の対応について検討する必要があります。

この制度を簡単に説明すると、年間売り上げが1,000万円未満のフリーランス(免税事業者)にとって影響の出る制度です。

免税事業者にとって、今までクライアントから頂いていた消費税額を税務署へ納める義務はありませんでした。

しかし、インボイス制度が始まると、クライアントはフリーランスに支払っていた外注費にかかる消費税の納税義務が発生します

ここでフリーランスが適格請求書を発行しないと、クライアントが消費税額を負担しなければいけません。
そのため適格請求書が発行できないフリーランスは、仕事が減ってしまう恐れがあるのです。

適格請求書を出すには、課税事業者になる必要がありますが、今まで納める必要のなかった消費税を税務署へ納なければいけないので、手取り収入は減ります。

インボイス制度は2023年10月1日に導入予定です。導入日に適格請求書発行事業者の登録を受けるには、同年の3月31日までに申請書類の提出が必要です。

参考:国税庁「インボイス制度 公式サイト」

クライアント目線で考えたとき、他の課税事業者に仕事を依頼した方が費用を安く抑えられるので、免税事業者のままでいると依頼が少なくなるかもしれません。

フリーランスにとって、制度導入時に2つの選択が迫られます。

  • クライアントから発注が減るかもしれないけど、免税事業者のままでいる
  • 収入が減ったとしても継続的に案件をもらうため、課税事業者になる

制度の開始は2023年のため、今のうちからインボイス制度への対応を検討しましょう。

フリーランスの請求書の作成でよくあるQ&A

Q1. 請求書に印鑑を押す必要がありますか?

A:印鑑を押さなくても法的に問題はありません。

クライアントの指定がなければ基本的には不要ですが、取引先のほうで捺印を求められるなら、印鑑を押してから提出しましょう。

Q2. 請求書を発行するタイミングはいつですか?

A:請求書を発行するタイミングは、納品と同じ日もしくは納品後です。

また請求書の発行パターンは、掛売方式と都度方式の2種類あります。

毎月決まった日に請求書を提出す一般的な発行手続きは、掛売方式です。

一方で都度方式は、1つのプロジェクトが終わったタイミングで請求します。月をまたぐ長期のプロジェクトであったり、単発で仕事を納品したタイミングで請求したりすることが多いです。