「資産運用にはどんなリスクがある?」
「リスクを避けて運用するにはどうすればいい?」
「低リスクで行える資産運用はどんなものがある?」
このような疑問にお答えします。
老後や日本経済への不安から、資産運用を始める人も増えてきました。
あなたも将来のために、資産運用を始めたいと考えているのではないでしょうか。
ただし資産運用は、100%安全に行えるものではありません。
複数のリスクを抱えているため、資産運用を行う際はよく注意する必要があります。
この記事では、資産運用におけるリスクについて、以下の内容を解説します。
- 資産運用で発生するリスク
- 資産運用に失敗しないための対策
- 低リスクで行える資産運用方法
資産運用のリスクが気になっている人は、ぜひ参考にしてみてください。
資産運用で発生する5つのリスク
資産運用を行う上では、以下5つのリスクが発生することが考えられます。
- 価格変動リスク
- 為替変動リスク
- 信用リスク
- 金利変動リスク
- カントリーリスク
順番に見ていきましょう。
1. 価格変動リスク
金融商品の値動きによって発生するリスクです。
金融商品の価格は、景気動向や企業業績などの要因によって激しく変動します。
それによって換金時の価格が元本より上昇することもあれば、逆に下落し損失につながる場合もあります。
金融商品の価格がどう変動するかを、正確に読み取ることはほぼ不可能です。
そのため、金融商品への投資を行う以上、価格変動リスクは避けられません。
2. 為替変動リスク
為替相場の変動によって、金融商品の価格が変動するリスクのことです。
影響を受けるのは、外貨建て金融商品への投資を行っていた場合です。
外貨建ての金融商品は外国為替の影響を受けるため、為替レート(日本円と外国通貨の交換割合)の変動によっては、元本を下回ってしまう恐れもあります。
円安が進行していると外貨の価値が高まり為替差益を得られますが、将来的に円高となる可能性も否定できません。
正確に読み取れない為替変動に左右されるのは、資産運用におけるリスクといえるでしょう。
3. 信用リスク
通常なら支払われるはずの元本や利子が、予定通り支払われなくなるリスクです。
株式の発行元である企業や地方公共団体の経営状況が悪化することが原因で、元本・利子の支払いが滞ってしまうのです。
万が一投資した会社が倒産してしまえば、株式に対する利子の支払い自体がなくなってしまいます。
信用リスクに陥らないよう、投資する商品の企業に関することまで、事前によく調べておくのが良いでしょう。
4. 金利変動リスク
金利と債権価格の変動によって発生するリスクです。
株式や債権の価格は、金利が上がると下落し、逆に金利が下がると上昇します。
金利変動リスクは、満期までの期間が長い商品ほど大きいです。
そのため、資産運用を長期的に行う場合は、金利変動リスクを念頭に置いておく必要があります。
5. カントリーリスク
国の信用リスクのことで、日本はもちろん海外の商品で資産運用する場合も影響を受けます。
カントリーリスクは、国の政治や経済、社会情勢によって発生します。
ここまでに紹介したリスクと違い、国の情勢はある程度事前に把握可能です。
もし今後情勢が悪化しそうな兆候がある場合は、その国の通貨を運用するのは避けたほうが良いでしょう。
資産運用に失敗しないための5つの対策
資産運用のリスクを0にはできませんが、損失を出して失敗しないための対策は立てられます。
具体的には、以下5つの方法です。
- 専門家に頼りすぎない
- 目的や方針を決めずに始める
- リスクヘッジを考える
- 感情に流されない
- 投資の原則を守る
順番に見ていきましょう。
1. 専門家に頼りすぎない
資産運用の専門家を過度に頼り、手続きを丸投げするのは避けましょう。
専門家は運用に関する知識が豊富ですが、それでも全ての判断が正しいとは限らないためです。
市場の値動きを正確に読み取ることはできないため、専門家に任せても損失を出すリスクは0にはなりません。
銀行や証券会社で投資について相談すると、おすすめの商品を紹介してもらえることがあります。
ただし金融機関も営利企業のため、販売手数料やコストが高い自社製品を薦めている場合もあるので注意が必要です。
専門家は知識や経験に基づいたサポートをしてくれますが、最終的な投資判断を下すのは自分自身です。
もし金融機関に都合の良い商品を紹介されていたとしても、自分に知識があれば投資しないという判断も下せます。
専門家に任せっきりにするのではなく、自分でも投資に関する知識を身につけ、当事者意識を持って資産運用を行いましょう。
なお、投資判断を下せる知識を身につけるには、お金に関するプロから学ぶのが1番です。
無料でビジネス力を飛躍的に高められるLINEマガジンでは、数多くの方法で合わせて10億円以上の収益を得たプロの知識を吸収できます。
無料で購読できるため、投資を含むお金に関する知識を身につけたい人は、ぜひ登録してみてください。
2. 目的や方針を決めずに始める
資産運用を行う目的や、方針を決めずに始めると失敗につながりやすいです。
目的や方針が定まっていない状態では、どんな金融商品がいいのかや価格変動が発生した際の判断を下せません。
資産運用を始める理由は、人によってさまざまです。
- 子どもの教育費を貯めたい
- 老後の資金を蓄えたい
- 趣味に使うお金が欲しい
上記のように目的が異なれば、必要な金額や資産運用にかけられる期間も変わってきます。
あなたに合った資産運用方法を選ぶためにも、目的や方針をはっきりさせておくことが重要です。
また、資産価値の変動が合った際に損切りの判断ができるよう、運用のルールも決めておきましょう。
「購入時の価格から10%下落したら損切りする」というようにルールを設定しておけば、損失を最小限に抑え自分の資産を守れます。
資産運用においては、損失が発生した際にどう対処するかも重要なポイントです。
自分の資産を守るためにも、運用の目的や方針、ルールをしっかり決めておきましょう。
3. リスクヘッジを考える
万が一のリスクヘッジを考えず、資産運用を行うのは危険です。
資産運用において、損失のリスクを0にすることはほぼ不可能です。
そのため、対策を講じていないと、多額の損失を被ることになりかねません。
資産運用を行うのであれば、出来る限り損失を出さず多くの利益を得たいですよね。
資産運用のリスクヘッジとして、基本的な方法が「分散投資」です。
分散投資を行うと、それぞれの金融商品に投じる金額を減らせるため、金額の変動を抑えられます。
仮にどれかひとつの金融商品が損失を出したとしても、別の商品が利益を確保することで相殺する効果も期待できます。
資産運用を成功させるには、いかに損失を抑えるかが大切です。
必ず分散投資のようにリスクヘッジを考え、損失を出すリスクを極力抑えた上で運用していきましょう。
4. 感情に流されない
資産運用を行う上では、いっときの感情に流されないことが大切です。
具体的には、相場の変動に一喜一憂し、投資判断を下してしまうといったことです。
行動心理学において、人は利益を得た喜びの2倍損失の苦痛を感じるようになっています。
そのため、相場の変動によって損失が発生してしまうと、不安な感情に流されて利益を出すためにリスクの高い投資に手を出しやすくなります。
しかし、感情的に動いた上での投資判断は、間違ってしまうことも多いです。
利益を出すどころか、新たな損失を生み出しさらなる不安につながってしまうことも懸念されます。
特に資産運用の初心者は、短期的に利益を出そうとする傾向があるため、感情に流された投資をしてしまいがちです。
この後詳しく解説しますが、資産運用は長期的な目線で考えることが重要です。
相場の変動で感情的な行動は取らず、冷静に運用状況を見極めましょう。
5. 投資の原則を守る
投資を行う上では、以下3つの原則を守ることが大切です。
- 長期
- 積立
- 分散
リーマンショックのように世界的な不況が起きると、相場が大きく下落するため不安に感じやすいです。
ただ、相場は循環するという考え方があり、長期的に見ると上昇に転じ利益も確保できることが多いです。
また、一度に全額を投資するよりも毎月一定額を積み立てたり、複数回に分けて投資したりした方が購入価格を抑えられます。
「ドルコスト平均法」という、相場価格が高い時は少なく購入し、逆に安い時は多く購入するといった積立方法を行えば、損失リスクも抑えつつ資産を積み上げていけます。
さらに投資では、複数の金融資産に分けて運用していくと、損失リスクが分散され安全です。
早く成果が欲しいかもしれませんが、資産運用は長期・積立・分散の原則を守り、手堅く行って行きましょう。
低リスクで行えるおすすめの資産運用方法5選
資産運用を行うなら、出来るだけ損失を出さずに利益を確保したいですよね。
ここからは、低リスクで行えるおすすめの資産運用方法を5つ紹介します。
- 投資信託
- 外貨預金
- 金投資
- 国債
- 貯蓄型保険
順番に見ていきましょう。
1. 投資信託
投資信託は、資産運用の専門家が自分に代わって投資を行ってくれる商品です。
金融機関によっては100円から投資できるほか、分散投資による損失リスクの軽減も可能なので、投資経験に関係なく始めやすい運用方法です。
なお、投資信託は「つみたてNISA」という制度を利用するとよりお得となります。
通常なら投資の収益に対して税金が発生しますが、つみたてNISAを利用すると毎年40万円まで非課税で利用できます。
期間は最長20年ですので、長期運用に適した制度です。
投資信託をつみたてNISAと組み合わせれば、より安全な資産運用が可能となります。
2. 外貨預金
外貨預金とは、日本円以外の外国通貨で預金をすることです。
外国通貨の価格が高い状態で日本円と交換すれば、売買差益を得られます。
2022年4月現在、日本円は低金利が続いています。
それに対し外国通貨の多くは、日本円よりも高金利であるものが多いです。
そのため、日本円ではなく金利の高い外国通貨を運用することで、売買差益によって多くの利益確保が期待できるのです。
また、外貨預金は満了時確実に金利収入が得られます。
為替が不利な状態であった場合は外貨預金のまま保有し続け、有利な相場になるのを待つという選択もできるため、低リスクでの運用が可能です。
3. 金投資
金(ゴールド)を購入し、売買額の差を利用して利益を得る投資方法です。
金は現物資産として、世界的に価値が高い商品です。
価格は世界的に右肩上がりで上昇してきており、今後も金融商品として安定した価値を確保できると考えられています。
そのため、数ある投資の中でもリスクが少なく、リターンを得られる投資方法といえるでしょう。
また、現物資産であるため、資金が必要な際はすぐに換金し現金に換えられます。
投資するだけでなく、資産を守りたいと考えている人にも、金投資がおすすめです。
4. 国債
国債とは、国が発行する債権のことです。
国が財政支出を税金で賄えなくなった場合、国債を発行し投資家からお金を募ります。
国債は投資家に対する借金ですので、国による返済義務があります。
そのため、国債を満期まで保有すると、投資した元本に利子を加えた金額が確実に戻ってくるのです。
国債には元本割れのリスクがないため、低リスクでの資産形成が可能です。
5. 貯蓄型保険
貯蓄型保険は、毎月保険料を積み立てていく形式の生命保険です。
万が一の際に支給される死亡保険金に加えて、以下の保険金を受け取れます。
- 途中解約時:解約払戻金
- 満期時:満期保険金
命にもしものことがあった際の備えとなるだけでなく、長期契約による資産運用も行えるのが特徴です。
また、貯蓄型保険は、終身保険や養老保険といった複数の種類に分けられます。
運用目的に応じて選べるため、契約する貯蓄型保険を検討すると良いでしょう。