「PHPでアプリ開発をする流れは?」
「PHPの他に使うスキルはある?」
「アプリ開発ができるとどのような職業になれる?」
と疑問に思っていませんか?
Webサイトや本でPHPを学んで基本的な文法は理解できても、実戦となると勝手が分からず困っている方が多いのではないでしょうか。
仕事にできるだけのスキルを身につけるためには、単なる暗記ではなく開発の経験値を積むことが重要です。
そこでこの記事ではWebアプリ開発の具体的な手順を解説します!
PHPの初心者を卒業するためにWebアプリの開発に進みましょう。
その他にも以下の内容をお伝えしていきます。
- PHPの他に学んでおくべきスキル
- アプリ開発ができるエンジニアのキャリアパス
- PHPのスキルを上げる方法
PHPを学んでいる方は、基本の次に移る際の参考にしてみてください!
監修者:平井 隆嗣
システム開発に加えてマーケティングまで対応し、集客や売上に貢献するエンジニア。
開発会社にて4年間の勤務をし、リーダーとして活躍したあとフリーランスとして独立。WordPress導入、デザイン、開発、アプリケーション開発などを幅広く手掛ける。
監修者:迫 佑樹
株式会社SkillHacks代表取締役。大学在学中からプログラミングスキルを身につけ、フリーランスエンジニアとして独立。
自身の経験を活かしプログラミングを教え、その知見からオンラインスクール事業Skill Hacksを運営。そのほか、実店舗ビジネスや知識プラットフォームBrainなどさまざまなビジネス経営中。
PHPでWebアプリ開発をする手順5ステップ
さっそくPHPでWebアプリを開発する手順を5つのステップで紹介します。
こちらの解説でPHPの他に習得を前提としているのは、HTMLとデータベースの使い方です。
- LAMP環境を整える
- Webページを作る
- PHPでデータを受け取る
- 受け取ったデータをデータベースに登録する
- データを取り出す
それぞれ手順の概要をつかみ、実践の参考にしましょう。
1.開発環境を整える
まずはWebアプリを開発するための環境を整えます。
Webアプリを開発する基本となるのがLAMP環境。
次の4つを使えるように、環境を構築します。
- L :Linux
- A :Apache
- M:MySQL
- P:PHP
ローカルでこれらを1から設定するのはやや難しいので、最初はAWSのCloud9で環境構築するのをおすすめします。
Cloud9はブラウザ上でコードの記述やシステムの実行ができるクラウドシステムです。
LAMP環境の準備が圧倒的に簡単な処理で終わりますので、ぜひ活用してみてください。
2.Webページを作る
HTMLで土台となるWebページを作ります。
こちらではごく簡単なWebアプリとして「名前を入力できるユーザー管理システム」を例に解説していきます。
基本的なタイトルや見出しを追加してください。
今回のWebアプリで必須となるのがformタグ。
<form action=”” method=”post”>
<input type=”text” name=”data”>
<input type=”submit” name=”datapost”>
</form>
このようなコードで、名前を入力する1行テキストボックスと送信ボタンを設置します。
今回はページ移動を行わないのでaction=””は空欄です。
3.PHPでデータを受け取る
HTMLで作ったテキスト欄に文字を入力するとサーバーに名前を送信できる状態です。
サーバーに送ったデータをPHPで受け取れるようにしましょう。
inputの名前を「data」と設定してあるので、以下のように反映すると入力した内容をサーバーから受け取ってくれます。
$_POST[“data”]
PHP受け取ったデータ(ユーザーが入力した名前)を画面に表示させるためには次のPHPを記述します。
<?php
echo $_POST[“data”];
?>
<?php ?>は「ここからPHPでコードを書く」という宣言、echoで直後の内容を表示するようにしています。
4.受け取ったデータをデータベースに登録する
名前を入力して「送信」ボタンをクリックするとMySQLに登録されるように整えます。
PHPのif文を使って分岐処理を行いましょう。
$_POST[“data”]にデータが入力されたら、f別ファイルに移動するよう指定します。
移動先のファイルとしてregister.phpといったファイルも作っておきましょう。
5.データを取り出す
MySQLのデータを取り出せるようにしましょう。
主な作業は以下の通りです。
- データベースの情報を表示する用のファイルを新規作成する
- データベースとの接続やMySQLから取り出すためのコードを書く
- PHPでデータベースから取り出した内容を表示させるためのHTMLを書く
取り出し用のコードではデータベース言語であるSQLも使います。
PHPの他に学んでおくべき3つのスキル
クオリティの高いWebアプリ開発を行うなら、PHP以外にもスキルを身につけておくといいでしょう。
HTMLとPHPだけでは単調でデザイン性の乏しいWebアプリになってしまうからです。
こちらでは一緒に学んでおくべき3つのスキルを紹介します。
- CSS
- JavaScript
- ライブラリ・フレームワーク
PHPと合わせて使うことで表現の幅が広がります。
ぜひ習得しておきましょう。
1.CSS
CSSはHTMLで作ったWebページの装飾などを行う言語です。
HTMLがページ内の構造や骨組みを作り、CSSでそれらの見た目を整えます。
- 背景や文字の色を変える
- 画像やボタンの位置を整える
- カーソルを合わせるとボタンが浮き上がるようにする
などの装飾が可能です。
もともとはHTMLでも装飾ができましたが、現行のHTML5では文字などに関するスタイル指定が廃止されています。
そのため、ビジュアル面を整えるためにはCSSが必須です。
HTMLとセットで学び、基礎を固めるのが一般的な流れです。
2.JavaScript
JavaScriptはHTMLやCSSで見た目を整えたページに動きを与える役割。
ユーザーのアクションに応じてWebアプリの表示内容を変えられます。
例えば以下のような機能を作るのにJavaScriptを使います。
- カーソルを合わせると表示内容が変わる
- 入力内容に不備があると注意を表示する
- 画像をクリックすると拡大表示する
現在作られているWebサイトではほぼ全てにおいてJavaScriptが使われています。
Webアプリの完成度を高めるためにも、JavaScriptを習得しておきましょう。
3.ライブラリ・フレームワーク
フレームワークやライブラリは、汎用的な機能が用意された骨組みのようなイメージ。
あらかじめ作ってある大枠に当てはめていくことで、プログラミングやコーディングができます。
自分で1から手作業でコードを書く必要がなく、作業の効率化に役立つでしょう。
PHPであればCakePHPやLaravel、JavaScriptであれば jQueryなど、各言語にさまざまなフレームワークやライブラリがあります。
アプリ開発などの現場でフレームワークやライブラリを一切使わないということはほぼありません。
使えるライブラリやフレームワークの種類を増やし、表現のレパートリーを持っておくと便利です。
アプリ開発ができるエンジニアのキャリアパス4選
PHPを使ってアプリ開発ができるエンジニアは、次の4つのキャリアを目指せます。
- Webディレクター
- フルスタックエンジニア
- フリーランス
- 講師
上位職や独立を目指したほうが、末端のエンジニアでいるよりも稼ぎを得られますよ。
また、仕事によっては副業でもチャレンジ可能です。
自分に合った道を探し、スキルアップのモチベーションにしましょう。
1.Webディレクター
Webディレクターはプロジェクトの管理や監督を行う立場です。
例えば以下のような仕事内容でプロジェクトに関わります。
- 人員管理
- スケジュール設定
- クライアントとの役割
- 他チームとのコミュニケーション
一般的な企業でいうところの管理職(課長や係長クラス)に該当します。
できる限り上の立場を目指したい方、管理や育成に興味を持っている方などはWebディレクターを視野に入れておきましょう。
本格的に目指すのであればマネジメントや経営的な目線を養っておくのがおすすめです。
2.フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアは、Web開発に関わる全ての仕事を1人で進められるような、万能なエンジニアのこと。
例えばWebアプリの企画から、開発後の保守・運用までを1人でこなせるイメージです。
Webアプリを開発するためのスキル以外に、セキュリティやインフラにも対応できる全方位の能力が求められます。
求められるスキルの高さゆえに、希少性が高い人材です。
そのため、高い年収や豊富な転職先を期待できますよ。
職場の実務経験で身に付く知識の他に、個人的に勉強を勧めるなどして知見を広げておきましょう。
3.フリーランス
アプリ開発の腕を活かし、フリーランスになれます。
フリーランスは1つの会社に所属せず、個人で仕事を獲得して稼ぐ立場です。
固定給にとらわれることなく自ら条件の交渉ができるので、会社員よりも稼ぎを上げやすいのがメリット。
クラウドソーシングサイトやエージェントに登録して仕事を探すことになります。
- 営業
- 確定申告
- スケジュール管理
- クライアントとのやり取り
などやるべき仕事は増えますが、実力を試したい方や自由に働きたい方にはフリーランスがおすすめです。
4.講師
アプリ開発やPHPの知識を活かして講師に転身できます。
フリーランスとして案件を探したり、教育事業を行なっている企業に所属したりして仕事をします。
主な業務内容は以下の通りです。
- 授業
- 質問サポートの受け答え
- 課題の添削
2020年にプログラミングが小学生の必修科目に追加されたこともあり、習い事やオンライン教育の需要が高まってきました。
人に教えることに価値を感じる方は、ぜひ講師の仕事にチャレンジしてみましょう。
PHPのスキルを上げる方法
アプリ開発でできることを増やすには、PHPのスキルを上げるのが重要です。
こちらではPHPを学ぶ方法を3つお伝えします。
- オンライン講座
- スクール
- オンライン学習
最新のフレームワークなどを学習し、表現の幅を広げましょう。
1.オンライン講座
オンライン学習はインターネットを通じた教育などで勉強する方法です。
ほとんどのオンライン講座では動画で分かりやすくノウハウをまとめています。
自分のペースで少しずつ動画の視聴を進め、分からないことろは繰り返し見ながら学習しましょう。
独学なので分からないことがあると自分で解決しなければなりませんが、質問サポート付きの講座であればスムーズに勉強できますよ。
オンライン講座選びに迷ったら、当メディアが運営しているPHP Hacksをぜひご利用ください。
初心者がつまずきやすい開発環境の構築からフレームワークの使い方まで、現役エンジニアが解説いたします。
受講期間と質問サポート期間は無制限。
分からないことがあればLINEで質問しながら、エンジニアとしてのスキルアップを目指しましょう!
2.スクール
スクールは、講師に直接質問しながら勉強を進められます。
分からないことを先延ばしにすることなく解決できるので、挫折しにくいのがポイントです。
また、学校側がカリキュラムを組んでくれるので、自分でペースを管理できるか不安な方でも比較的安心して勉強できるでしょう。
しかし、本業がある方は通学の時間を確保するのが難しいというデメリットがあります。
条件が合う社会人向けのコースを探してみましょう。
3.オンライン学習
オンライン学習では、Webサイトなどを使ってPHPの勉強を進めます。
例えば以下のサイトでPHPの学習が可能です。
- Progate
- Udemy
- ドットインストール
- Schoo
入門編を無料で受講できるサイトもありますので、まずは体験してみてくださいね。
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