「フリーランスとしての働き方を続けていけるのだろうか」
「先が見えなくて憂うつになる…」
自分で選んでフリーランスになったものの、不安に襲われる瞬間もあるのではないでしょうか?
実は、不安を抱えているフリーランスは少なくありません。しかし、きちんとした知識を持っておけば、解消できるものも多いんですよ!
この記事では、
- フリーランスが実際に不安に思ったこと
- フリーランスの抱える不安
- 知っておくべき解消法
- 仕事に感じる不安
- フリーランスで注意すること
などを、不安を持つ全てのフリーランスに向けて書きました。
ぜひ参考にしてください。
フリーランスの半分以上が抱える不安は収入面
独立して働き始めて、将来が不安に感じる人は多いでしょう。
それもそのはず、フリーランスとして働く55%以上の人が、収入が安定しないことに不安を感じているというデータがあります。
(出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2020」)
それ以外にも、会社員より圧倒的に人数が少ないこともあり、将来のイメージを描きづらい面もありますよね。共感するフリーランスは多いはずです。
そうは言っても、気持ちが仕事に影響する部分もあるので、安定した気分で過ごせたら良いですよね。解消するためにも、どんな不安があるのかを知るところから始めましょう。
【体験談】仕事を断ると、次の案件が回ってこないんじゃ…?
ここでフリーランスで生計を立てている筆者が、不安に思った経験をお話しします。
ズバリいうと、フリーランスになったばかりの頃は「仕事を断ってはいけないのではないか」という不安がありました。
断ったらクライアントからの印象が悪くなり、次の仕事がもらえなくなるかもしれないと思っていました。
紹介された仕事はなるべく引き受けるようにした結果、待っていたのはパンパンなスケジュール。
クライアントの信頼を失うことへの不安から、自分の許容量を超えた仕事をとって無理に仕事をしてしまいました。
納品は常にギリギリになり、焦りばかりが大きくなります。
初心者にはありがちな失敗ですが、限界を超えた仕事量は仕事の質の低下やスケジュールの混乱の原因です。
実際に仕事を断ったからといってクライアントからの信頼を失うことは、そうそうありません。
フリーランスが抱える具体的な4つの不安
漠然としたモヤモヤがある方は、まず具体的に分解するところから始めましょう。フリーランスが抱えがちな不安は主に4つです。
- 将来の不安
- 働き方への不安
- 健康面の不安
- 信用に関する不安
自分に当てはまるものはどれか、考えながら読んでみてください。
【不安1】将来の不安
1つ目は、収入が安定していないので、先が見えないことによる不安。今後の情勢によって、自分の将来も左右される可能性があることへの恐怖心です。
フリーランスでなくても、将来がイメージできず、安心できない方は多いでしょう。収入が不安定なだったり、今後も活躍できるかわからなかったりする状況であれば、将来が憂鬱に感じますよね。
現在は、新型コロナウイルスの影響もあり、職を失う人もいます。今後もいつ仕事がなくなってしまうかわからないと悩む方は多いですね。
安定した収入や十分な貯金があれば金銭的な不安はなくなるはず。しかし、経済的に安心できる資産を持つフリーランスは少ないのが実態です。
【不安2】働き方への不安
いつまでこのペースで働けば良いのか、仕事を断ったら次がないかもしれないという不安。何歳までこのペースで仕事がもらえるんだろう、など。今後の働き方がイメージできないフリーランスも少なくないでしょう。
継続系に仕事をもらえる状況は嬉しいことですが、中には無茶な要求など困った依頼もあります。そんなとき、スケジュール的に厳しくても次がなかったらどうしようという不安で、無理やり受注してしまう方もいるでしょう。
断れたら良いけど、仕事がもらえないのは困るから、どれだけしんどくても体に鞭打ってやるしかないと働いている方もいるはずです。
将来も心配だけど、いつまでこんな働き方をしてれば良いか不安に思う方も多いのです。
【不安3】健康面の不安
無理な働き方をして、いつ病気になるかわからない、病気で働けなくなると収入がなくなる、という健康面の不安も多いです。
フリーランスは、病気で働けなくなると、収入が完全になくなってしまいます。不労所得のような仕組みが作れている人なら良いですが、そんな人は少数です。
働けば働く分、お金を稼げるので仕事をたくさん受注してしまうこともあるでしょう。明確な休暇などもないので、自己管理が大切になってきますね。
【不安4】信用に関する不安
社会的な信用が無く、家が借りにくい、クレジットカードが作りにくいという不安がある方も多くいるのではないでしょうか。
フリーランスは、収入が安定しないことから、ローンの審査が通りづらいのです。そのため、いざというときに不安を感じることが多いでしょう。
フリーランス実態調査でも毎年上位にくる課題で、多くの方がこの問題について悩んでいます。
フリーランスの不安を解消するには【4つの解消法】
それでは、具体的な不安を解消するために、4つの解消法をご紹介します。
- 将来の不安
- 働き方への不安を解消
- 健康面の不安を解消
- 信用に関する不安を解消
【解消法1】資金を貯めておく
積立をして何かあったときのための資金を貯めておくことで、将来収入が減っても暮らせるようになります。
収入の増減が激しいフリーランスこそ、意識的にお金を貯めておきましょう。
具体的に使える制度を2つ紹介します。
国民年金基金とは
加入が義務付けられている国民年金の保険料に加えて、任意に掛け金を拠出することによって、将来もらえる年金を増やせる制度です。
自営業・フリーランスなどの、国民年金第1号被保険者が安心して老後を暮らせる仕組みになっています。
自由にプランが設計でき、掛け捨てにもならないのが特徴で、60歳以降でも国民年金へ任意加入することで、将来の年金を増やすことができるです。
小規模企業共済とは
小規模な個人事業主や法人の役員等が、退職したり事業を廃止した場合などに解約し、それまでの積み立ての掛金に応じた共済金を受け取ることができる制度です。
小規模企業共済の掛け金は、全額が経費(個人事業主の場合は所得控除)となるため、掛けた分だけ節税ができます。つまり、将来のために積み立てをすると、税金も安くなるのです。
経営者や個人事業主の退職金のようなもので、加入しておくと事業を辞めざるを得ない状況でお金がもらえます。
【解消法2】働き方への不安を解消
働き方への不安の解消法として、複数の収入源を持つということがあります。それにより、収入源が1つ無くなっても、稼ぐことができるからです。
また、クライアントを分散することで、仕事を断った時に次の案件がもらえなくなっても、他で受注できるようになります。
そうすることで、無理な仕事は断れますし、働き方への不安を解消できるでしょう。
他にも、新しいスキルをつけたり、今あるスキルを伸ばし続けたりすることで、高単価な案件を受注できるようになります。
1つの仕事にかける時間も少なくなると、プライベートな時間も増やせますよね。また、常に新しいスキルを付けることにより、時代が変化しても仕事をもらえる自信がつきます。
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【解消法3】健康面の不安を解消
健康面での不安を解消するには、自己管理をきちんと行うことが大切です。
無理な量の仕事を受けて徹夜を繰り返すような働き方では、いつか身体を壊してしまいます。
体調を崩して働けなくなってしまったら元も子もありません。自分の体、生活習慣、仕事との向き合い方など、自己管理を徹底して、健康な体を保つことが重要です。
また、会社員のように健康診断が義務付けられていないので、身体の異変にも気づきにくいです。できれば、自主的に受けることをおすすめします。
フリーランスが安く検診を受けるには、以下のような方法があります。
- 市区町村の一般検診
- 健康保険組合
自治体のホームページを見ると、無料や500円程度で受診できる地域もあります。また、職業別の健康保険組合に入っていれば、検診がついています。
うまく活用して、健康を日頃からチェックしましょう。
【解消法4】信用に関する不安を解消
信用に関する不安を解消するには、残念ながら徐々に信用を貯めていくしかありません。
まず出来るのは、信用を下げないようにすること。
クレジットカードなどの支払いに遅延がないようにする、無計画な借入を行わないなどを徹底することが第一歩です。
また、資金を管理するために使用する銀行を決めたら、収支を一括にまとめて、お金の流れをしっかりわかるように管理しておきましょう。
確定申告で役立つだけでなく、銀行にお金の流れを理解してもらうことで、ローンが通りやすくなるということもあります。
フリーランスは今の仕事に関する悩みもある
フリーランスになると給料や将来への不安だけでなく、仕事そのものへの悩みもつきものです。
ここで紹介するのは、現状に対する4つの心配です。
- コミュニケーション
- 交渉力
- 自分の強みがわからない
- 質問できる相手がいない
今の仕事の仕方が正しいかという不安におちいるのは、悪いことではありません。
仕事に対してさまざまな不安があるのは、あなただけでなはいと知っておいてくださいね。
【仕事への不安1】コミュニケーション
クライアントによっては淡白なやり取りになることも。
相手の対応次第では、うまくコミュニーションが取れているか気がかりなことも多くあります。
- 提案内容はうまく伝わっているだろうか
- もう少し具体的な声かけが欲しい
- クライアントが仕事に満足しているのかわからない
多くの場合、チャットやメールだけで仕事が進んでいくため、文字だけではクライアントの感情が読めません。
クライアントに悪気がなくても、フリーランス側からしたら不安になってしまいます。
【仕事への不安2】交渉力
自分の交渉力は適切なのか、不安に思うことも多いです。
交渉がうまくいかなければ受け身の仕事になり、トラブルの原因にもなるからです。
交渉を遠慮することで以下のようなトラブルにつながります。
- 無茶な注文を受けてしまう
- 明確な条件がわからないまま仕事にうつる
- 報酬がきちんと払われない
仕事を受ける側の立場で、クライアントに意見するのは気が引けますよね。
とはいえ、積極的に交渉して対等な関係を築くのも時には大切です。
【仕事への不安3】自分の強みがわからない
フリーランスは、客観的に自分の強みを知ることが難しいです。
なぜなら、仕事へのフィードバックをくれないクライアントも多いからです。
自分の強みがわからなければ、営業のアピール材料も見つかりません。
「今の制作の方向性に間違いはないのだろうか」「自分でわからないだけで、改善できる点があるのではないか」と心配に感じてしまうでしょう。
【仕事への不安4】質問できる相手がいない
組織に属さないという特性上、フリーランスは相談相手がいないまま仕事をすることが多いです。
先輩や同期がいなくて孤独に感じるかもしれません。
オンラインサロンやSNSで知り合いを作り、日々悩みを相談し合うのがおすすめです。
技術面に関するアドバイスが欲しい場合には、当メディアで提供するHacksシリーズがおすすめ。
それぞれの業界で現役で活躍している講師に、いつでも個別質問をしながらスキルを習得できます。
フリーランスで働くときに注意する3つのこと
ここまで未来の不安を解消するための仕組みや方法を紹介してきました。同時に、今すぐ困らないために注意すべきこともあります。
- 確定申告を行う
- 納期を守る
- 丁寧なコミュニケーションをする
これらを忘れると、法に触れたりすぐに仕事がなくなったりする可能性も。しっかり一つひとつ確認していきましょう。
【注意点1】確定申告を行う
フリーランスは納税を全て自分で行う必要があります。
年間の所得が38万円を超える場合には、必ず確定申告をしなければいけません。働いて得た収入から必要経費を除いた金額が、所得となります。
確定申告は、基本的に翌年の2月16日〜3月15日までに行う決まりです。正しいお金の知識をつけて、節税をしながら確定申告をしましょう。
【注意点2】納期を守る
どんな仕事をするにしても、必ず納期を守りましょう。当たり前だろと思いますが、意外と守れないフリーランスの人が多いのです。
どれだけスキルがあっても、クライアントからの信頼が無ければ仕事をもらえません。毎回納期に遅れる人には、信用もないので仕事を任せませんよね。
納期を守れないことで、クライアントに損害を与えた場合の責任もかかってきます。
仕事量が多くて納期が守れない場合は、初めから仕事を断りましょう。請け負った以上は、きちんとこなすようにしてください。
【注意点3】丁寧なコミュニケーションをする
フリーランスでは、オンラインでのコミュニケーションも多いです。オンラインでのコミュニケーションは、誤解が生まれたり、意見が伝わらないこともあります。
クライアントとの関係を良くするためにも、丁寧なコミュニケーションが大切です。
また、レスポンスも早くすることでクライアントの信頼を得られるようになります。いつも、連絡をしても反応もないし、いつ返信が来るかわからないというような人だと、仕事も任せられません。
速く、わかりやすいコミュニケーションを意識しましょう。
不安を無くすためにスキルをつけよう
フリーランスで働く場合、不安を感じることは普通のことで、具体的に、
- 将来の不安
- 働き方への不安
- 健康面の不安
- 信用に関する不安
のような不安があります。
これらの不安をスキルをつけたり、自己管理を徹底することで解消できることをお伝えしました。
特に、フリーランスで重要なのは、常にスキルを磨き続けることです。
今あるスキルを伸ばせば、さらに単価が高い案件を獲得できる可能性がありますし、新しいスキルを得ることで、自分の価値を高めることができます。