「インフルエンサー広告ってどんなもの?」
「本当に効果があるの?」
「料金相場やインフルエンサーの選び方を知りたい」
などと考えていませんか?
インフルエンサー広告とは、世間に大きな影響を与えられる人物を起用した広告のことです。
SNSの拡散力を有効活用し、幅広い層に商品やサービスをアピールできます。
凄さは理解していても、実際にどのような施策を行えばいいのかはイマイチわかりづらいですよね。
そこでこの記事では、インフルエンサー広告について以下の知識を得られます。
- インフルエンサー広告の概要
- インフルエンサー広告の効果や料金相場
- 起用するインフルエンサーの選び方
インフルエンサー広告について知りたい人は、ぜひご一読ください。
インフルエンサー広告とは?概要を30秒でサクッと解説
インフルエンサー広告とは、世間に与える影響力の大きい人物を起用し、商品やサービスを宣伝した広告です。
使われる広告は、InstagramやYouTubeなどのSNSが多いです。
インフルエンサーにはランクがあり「メガインフルエンサー」「マクロインフルエンサー」など、フォワロー数によって決まっています。
大きな宣伝効果を狙うなら、フォロワーが多い人の方が有効ではあります。
ただ、宣伝したい商品やサービスとの相性によっても変わるため、フォロワー数が多ければいいとは限りません。
インフルエンサーを選ぶ基準については、この後解説するので参考にしてみてください。
インフルエンサー広告で使われる4つの媒体
インフルエンサー広告で使われる媒体はSNSがメインで、特に多いのが以下の4つです。
- YouTube
- TikTok
順番に見ていきましょう。
1. YouTube
チャンネル登録者数・動画の再生数が多いYouTuberに依頼し、商品やサービスをアピールする内容の動画を作成してもらいます。
動画の内容はレビュー形式のものや商品・サービスの特徴を活かした企画系のものなどさまざまです。
動画コンテンツはテキストベースの発信と異なり、より多くの情報をユーザーに伝えられるのが特徴です。
YouTubeは幅広い年代に利用されていますし、今後5Gによって通信速度が向上すれば、さらなる普及が予想されます。
動画ならユーザーも親しみやすく、商品やサービスの宣伝に効果的です。
2. Instagram
Instagramは写真と動画をメインとしたSNSで、利用者は10〜20代が中心です。
「ハッシュタグ」という趣味や関心の似たユーザーに投稿を届けられる機能もあり、情報の検索にも活用されています。
Instagramでは「インスタグラマー」と呼ばれる、特定の分野(美容・食など)で影響力の大きいユーザーを起用して広告を運用します。
なお、インスタグラムでは「ブランドコンテンツ広告」という機能が使用可能です。
ブランドコンテンツとは、クリエイターと企業の間に報酬のやり取りがある投稿のこす。
Instagramのブランドコンテンツ広告を使うと、投稿のキャプション冒頭に「○○(ブランド名)とのタイアップ投稿」と明記されます。
そのため投稿を見たユーザーは、企業との協業により発信されたものだと瞬時に理解できるため、ステルスマーケティングのリスクがありません。
3. Twitter
Twitterは匿名性で気軽に利用できることから、10〜20代を中心に幅広く使われています。
数多くの企業がTwitterでのプロモーションを行なっており、インフルエンサー広告としての効果も高いです。
具体例では、料理研究家のリュウジさんとローソンがコラボしたPRツイート。
ローソンで販売されているおでんの大根パックを使った炊き込みご飯のレシピをツイートし、商品の宣伝につなげました。
簡単で作りやすいレシピで、ツイートは4.9万件以上のいいねを獲得しています。
実はローソンっておでんの大根がパックで売っててこれ買うとおでんの濃縮つゆまでもらえるんだけど
炊飯器に洗った米2合、もらえるつゆ1袋、塩小さじ1/3、線まで水入れ大根3個入れ炊き好みで七味、醤油かけると
ヤバい炊き込みご飯になる
これ大根に味が染み最高に旨いから絶対やってほしい #PR pic.twitter.com/QjWfZGKCuG
— リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) September 14, 2021
他の事例ですと「パピコ」のようにユニークな内容の漫画を掲載し、商品を食べたい気持ちを誘発するものも。
分かち合うことで、絆は強くなる。(桃太郎2018年バージョン)#glico_広告 #パピコ #ズッ友パピコ童話 #チョココーヒー pic.twitter.com/UfAz1O5i8G
— 横山了一 (@yokoyama_bancho) March 22, 2018
上記のようにTwitterではさまざまな形態の広告ツイートがあり、多くの企業が効果を得ています。
4. TikTok
TikTokは、10〜20代の若者を中心に利用されている動画作成・共有アプリ。
投稿できるのは15秒のショート動画のみで、気軽に視聴できることが人気となり、現在はFacebookを超えるダウンロード数を記録しています。
ただ、比較的新しいサービスなので、YouTubeやTwitterといったSNSと比べると広告運用に活用している企業は少ないです。
そのため、新規参入すると先行者利益を得られるでしょう。
TikTokでは「TikTok Ads」というプラットフォームが提供されており、配信目的やターゲティングに合わせて最適化された広告を配信できます。
インフルエンサー広告に適した機能もあるため、効果的なPRができるでしょう。
インフルエンサー広告が効果的な4つの理由
自社の商品やサービスの宣伝のため、インフルエンサー広告を活用する企業は増えてきています。主に以下のような理由から、宣伝効果が高いためです。
- SNSで情報収集する人が多い
- Web広告を嫌う人にも見てもらいやすい
- インフルエンサーのスキルで魅力的な広告になる
- 幅広い層にアプローチできる
順番に見ていきましょう。
1. SNSで情報収集する人が多い
Webで情報を集めるとなると、Googleを使った検索をイメージする人が多いのではないでしょうか。
しかし2022年2月現在では、SNSを情報収集のために使用する人が増えています。
2021年「ゼネラルリサーチ株式会社」により、10〜50代を対象にSNSに関する調査が行われました。
その調査によると、SNSの利用目的を「情報収集」と回答した人が全世代の半数以上いたのです。
10〜20代の間で特に顕著で、Google検索を使わない人も増えているほどです。
そこでインフルエンサー広告を活用することで、SNSでしか検索をしない人にも情報を発信できます。
影響力の大きいインフルエンサーを起用すれば、さらに宣伝効果が高まるでしょう。
2. Web広告を嫌う人にも見てもらいやすい
ネット上でよく見かける従来のWeb広告には、不快感を抱いている人も多いです。
2019年に「日本インタラクティブ広告協会」は、ネット広告に関する意識調査を行いました。
それによると、ネット広告を「しつこい・不快・うっとうしい」と感じる人は、PCで計65%、スマホで計68%存在するという結果が出ています。
Web広告は目立たせるために派手なデザインを取り入れていることが多く、表示方法についても約54%が不快感を抱いています。
Web広告を嫌う人の中には広告をブロックしていることもあり、そういった人には発信を見てもらえません。
一方インフルエンサー広告には、広告という印象をあまり感じさせないことから、消費者に受け入れられやすいという効果があります。
Web広告を嫌う人にも見てもらいやすいので、活用していくのが有効です。
3. インフルエンサーのスキルで魅力的な広告になる
インフルエンサーは、ユーザーに求められるコンテンツの仕組みや作り方を抑えています。
なんとなく投稿したものが受けて、Web上で影響力を手にできることはほぼありません。
インフルエンサーと呼ばれる人は、誰もが効果的なマーケティング手法を実行しています。
そのスキルを活用すれば、自分のコンテンツと企業の商品やサービスをうまく組み合わせた広告を作成できるでしょう。
4. 幅広い層にアプローチできる
インフルエンサー広告はSNSを活用するため、幅広い層にアプローチ可能です。
たとえばTwitterは2022年2月現在、日本国内で4,500万人ものユーザーが使用しています。
また、インフルエンサーは、多くのファンを抱えています。
投稿を好意的に見てもらえる可能性が高いため、より効果的なアプローチができるでしょう。
インフルエンサー広告の依頼に必要な料金相場
インフルエンサー広告では、主に以下の費用がかかります。
- インフルエンサーへの報酬:1フォロワーあたり1~2円
- ディレクションにかかる費用:1人あたり1~2万円
- プラットフォームの利用料:インフルエンサー報酬の10〜30%
インフルエンサーへの報酬は、フォロワー数と企業が設定する単価で決まります。
また、インフルエンサー広告は「ディレクション型」と「プラットフォーム型」に分かれており、どちらを依頼するかによっても必要な料金の相場は異なります。
ここからは広告の種類ごとに事例を用いて、料金相場を解説します。
1. ディレクション型の広告
自分でインフルエンサーを見つける「ディレクション型」の広告費用は、以下の計算式で求められます。
【フォロワー単価✖️フォロワー数✖️インフルエンサー数】
仮にフォロワー単価が2円で、フォロワー数が10,000人、インフルエンサー数が30人だと考えましょう。
上記の計算式に当てはめると「2✖️10,000✖️30=600,000」で、広告費は600,000円です。
インフルエンサーを何人起用するかによっても価格が変わるので、よく検討するのがおすすめです。
2. プラットフォーム型の広告
インフルエンサーの選定・やり取りを代行する「プラットフォーム型」の広告は、以下の計算式で求められます。
【(インフルエンサーへの報酬+ディレクション費用+プラットフォーム利用料30%)✖️20】
上記の計算式に以下の条件を当てはめるとします。
- インフルエンサーへの報酬:1万円/人
- ディレクション費用:2万円/人
- プラットフォーム利用料:3000円/人(インフルエンサーへの報酬の30%)
- アサイン人数:20人
計算式は「(10,000+20,000+3,000)✖️20=660,000」となり、広告費は660,000円です。
インフルエンサー広告を活用する際の3つの注意点
インフルエンサー広告を活用する際は、以下3つの点に注意しましょう。
- PRであることを明記する
- インフルエンサーをフォロワー数で選ばない
- 炎上しない発信内容にする
上記3点は、インフルエンサー広告で成果を出すのはもちろん、トラブルを防ぐために重要です。
ひとつずつ詳しく解説します。
1. PRであることを明記する
インフルエンサー広告には、企業のPR投稿であることを明記しましょう。
PRだと隠して投稿するのは「ステルスマーケティング」と呼ばれる悪質な行為に該当します。
ステルスマーケティングは法律で禁じられてはいないので、罰則にはつながりません。
ただ「利用者の感想なら信頼できる」という消費者心理を悪用したやり方で嫌う人が多いですし、炎上によって社会的な信用をなくす恐れがあります。
また、ステルスマーケティング自体に罰則はないですが、広告によっては「景品表示法」に違反するかもしれません。
企業の信頼も大きく失ってしまうので、必ずPRであることを明記しましょう。
2. インフルエンサーをフォロワー数で選ばない
インフルエンサー広告は、フォロワー数が多いほど効果が高まるように思えます。
しかし、インフルエンサー広告の成果は、必ずしもフォロワー数と比例しません。
影響力の大きいインフルエンサーでも、フォロワーの属性が商品やサービスと合わないことがあるためです。
また、中には金銭でフォロワーを獲得する悪質なユーザーも存在します。
そのため、フォロワー数が多い=インフルエンサー広告に適しているとはいえません。
フォロワー数だけでなく、コメントでの反響や過去のPR投稿(しっかりPRしているか)なども考慮して、依頼するインフルエンサーを決めましょう。
3. 炎上しない発信内容にする
投稿が炎上してしまうと、ネガティブなニュースとして取り上げられ、企業の社会的信用を損ねてしまいます。
最低限気をつけるべきなのは、人を不快にさせる投稿をしないことです。
誹謗中傷はもちろんのこと、他社との比較も避けましょう。
ただ、どんなに気をつけていても、思わぬ形で炎上してしまうこともあります。
万が一炎上した際は、迅速な対応が重要です。
炎上の原因を分析後に社内で共有し、今後の対応を決めましょう。
広告に起用するインフルエンサーの選び方
インフルエンサー広告では、商品やサービスに適した人を起用することが重要です。
しかし、数多く存在するインフルエンサーの中で、誰が自社の商品やサービスに合っているか、分からないことが多いでしょう。
広告に起用するインフルエンサーは、以下3つの点を比較して選ぶのがおすすめです。
- 商品やサービスとの親和性
- 過去のPR実績
順番に見ていきましょう。
1. 商品やサービスとの親和性
SNSや動画共有サービスで活躍するインフルエンサーは、それぞれ得意なジャンルや世界観が異なります。
商品やサービスとの親和性が高いインフルエンサーであれば、影響力を最大限行使でき宣伝効果を高められるでしょう。
ファッションの広告起用を依頼するならファッション系、または美容系のインフルエンサーにするのが有効です。
このように自社の商品やサービスとの親和性を考え、依頼するインフルエンサーを選びましょう。
2. 過去のPR実績
過去のPR投稿があれば参考にし、自社が求める発信を行なってもらえそうか判断しましょう。
具体的には、以下のポイントを確認するのがおすすめです。
- 商品やサービスと合っているか(世界観やイメージなど)
- 購入したいと思わせる内容かどうか
- ハッシュタグの使い方が効果的か
イメージに近いPR投稿をしている人がいれば、広告起用の依頼を検討しましょう。