「独身でのアーリーリタイアは、既婚者と比べて何が違うのかな」
「いくら貯金があればいいのか気になる」
「達成までの手順が知りたい」
このような疑問にお答えします。
仕事のストレスから解放されて悠々自適な暮らしができる、アーリーリタイアに憧れる人が増えています。
しかし、必要な貯金額や道のりがわからないと、実現するイメージができないですよね。また、独身者と既婚者では事情も異なります。
そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。
- メリットとデメリット
- 年代別の必要な貯金額
- 実現するためのステップ
- 失敗しないためのコツ
最後まで読めば疑問が解消し、将来の姿を想像する参考になるはずです。アーリーリタイアを目指す独身の方は、ぜひ確認してみてください。
独身でアーリーリタイアをする3つのメリット
こちらでは、独身でアーリーリタイアするメリットを3つ紹介します。
- 自分の生活費だけを貯めればいい
- 自由気ままに生きられる
- 親から反対されにくい
順番に詳しく見ていきましょう。
1.自分の生活費だけを貯めればいい
独身者がアーリーリタイアをする最大の利点は、自分の生活費だけを貯めればいい点です。配偶者や子どもを養う必要がないので、必要貯金額に到達する難易度が低くなります。
家族がいる場合、節約をして生活費を抑えようとしても思うようにいかないことがあるでしょう。また、人数が多いほど怪我や病気による出費のリスクも増えます。
自分の生活費だけを貯めればいいのは、独身者ならではの強みだと言えます。
2.自由気ままに生きられる
独身者であれば、リタイア後の生活は自分の思うままに生きられます。好きに生きても誰にも迷惑をかけないのは、独身の特権です。
たとえば、趣味に没頭するのも田舎に移住をするのも自由です。家族がいる場合、あまり趣味に熱中しすぎると離婚の原因になる危険性があります。また、学校の問題などから引っ越しは簡単ではありません。
自由気ままに、自分の目的に合った行き方ができるのは、強力なメリットの1つです。
3.親から反対されにくい
家庭を持っている場合に比べれば、独身者のアーリーリタイアは親に理解してもらうのは容易でしょう。家族を守っていく責任がないので、反対されにくいです。
日本において、早期退職の文化はまだ根付いていません。そのため、親世代には反対する人も多く存在します。既婚者で子育てが一段落していない時期だと、猛反対をされてリタイアを諦めざるを得ないケースも考えられます。
既婚者よりも親に理解してもらうハードルが低いのは、独身者だからこそ有利な点です。
独身でアーリーリタイアをする3つのデメリット
独身でのアーリーリタイアには、デメリットも3つ存在します。
- 結婚や出産で家族構成が変わる可能性がある
- 怪我や病気をした際の不安が大きい
- 周囲からの目が気になる
後悔しないためにも、事前に把握しておきましょう。
1.結婚や出産で家族構成が変わる可能性がある
独身でアーリーリタイアをする場合、結婚や出産で家族構成が変わる可能性に注意しないといけません。当初の計画が狂い、途中で資金不足に陥る危険性があるためです。
人の出会いは、どこにあるかわかりません。今は独身のままで良いと考えていても、退職後に結婚をしたいと思える相手に出会うこともあるでしょう。
もし子どもが生まれるのであれば、養育費と教育費がかかります。人数や進路によっても異なりますが、一般的にはひとり当たり2,500~4,500万円が必要です。
アーリーリタイアを望む独身の方は、結婚や出産で家族構成が変わる可能性があると念頭に置いてください。
2.怪我や病気をした際の不安が大きい
独身では、リタイア後に怪我や病気をした際の不安が大きいです。
万が一手術や長期入院が必要になっても、配偶者が働いていれば生活費をカバーできるはずです。しかし、自分ひとりだと急な出費には貯金を切り崩して対応するしかありません。
また、精神的な負担も大きいです。アーリーリタイアをすると、孤独感を抱えやすい傾向にあります。怪我や病気をした際は、支えとなる存在がいないことで普段以上に心細くなるでしょう。
独身者の早期退職は責任が少ない反面、不測の事態も自分だけで乗り越えないといけないデメリットもあります。
3.周囲からの目が気になる
ただでさえ、アーリーリタイアをすると近隣住民などの目が気になるものです。独身者であれば、より周囲から好奇の目で見られるかもしれません。
平日の昼間に仕事をしないで出かけていると、残念ながら「ニート」や「リストラされた」などど噂されるケースは多いです。さらに、結婚をしていなければ「性格に問題がある」などの風評被害を受ける可能性もあります。
周囲からの目が苦痛で生活しづらくなるのは、考えておくべき独身者の弱みです。
【年代別】独身でアーリーリタイアをするために必要な貯金額
アーリーリタイアに必要な貯金額は、退職時の年齢によって異なります。こちらでは、30~50歳に分けて解説していきます。条件は、以下の通りです。
- 88歳まで生きると仮定
- 30~65歳までの生活費を年間180万円
- 65~88歳までの生活費を年間156万円
- 税金などの非消費支出は除く
参考:総務省「家計調査報告(2020年(令和2年)平均結果の概要)」
参考:厚生労働省「令和2年簡易生命表の概況」
ただし、金額はあくまで目安です。生活水準や年金の受給額などによって変わるため、参考情報として活用してください。
1.30歳:約9,888万円
- 30~65歳:180万円×35年=6,300万円
- 65~88歳:156万円×23年=3,588万円
- 合計:6,300万円+3,588万円=9,888万円
独身者が30歳でアーリーリタイアするには、およそ1億円の貯金が必要です。一般的な会社員の給料だけで必要貯金額を達成するのは、あまり現実的とは言えません。
まずはスキルを身につけて、年収アップや副業で稼ぐことを視野に入れるといいでしょう。
2.40歳:約8,080万円
- 40~65歳:180万円×25年=4,500万円
- 65~88歳:156万円×23年=3,588万円
- 合計:4,500万円+1,932万円=8,080万円
30歳よりも難易度が下がるとはいえ、およそ8,000万円の貯金をするのは簡単ではありません。
資金にある程度の余裕がでてきたら、投資などによる資産運用を検討してください。運用益が出せるようになれば、アーリーリタイアが実現する可能性が大幅に高まります。
3.50歳:約6,288万円
- 50~65歳:180万円×25年=2,700万円
- 65~88歳:156万円×23年=3,588万円
- 合計:2,700万円+1,932万円=6,288万円
50歳でのアーリーリタイアであれば、現実的な貯金額だと言えます。しかし、会社員の給料だけで貯めるには、生活費を切り詰める努力が欠かせません。
憧れの生活を実現するためには、やはり資産運用が避けて通れないでしょう。
独身でアーリーリタイアを実現する4ステップ
独身でアーリーリタイアを実現したいのであれば、以下4ステップを踏んでください。
- ライフプランを具体的にイメージする
- リタイア後に必要な資金を計算する
- 節約をしながら貯蓄をする
- 資産運用をする
1つずつ詳しく解説していきます。
1.ライフプランを具体的にイメージする
まずは、ライフプランを具体的にイメージしてください。早期退職後に、どのような人生を送りたいのかを考えていきます。
必要な貯金額は年齢や居住地だけでなく、ライフプランによっても異なります。たとえば海外旅行を1年に1回したいなら50万円、趣味のゴルフを続けたいなら36万円ほどを年間支出に含めないといけません。
どれだけ人生計画をしっかり想像できるかが、アーリーリタイア成功の鍵だと言えます。
2.リタイア後に必要な資金を計算する
次に、必要な資金を計算します。具体的には、以下の項目にかかる費用を1ヶ月、1年単位で試算してください。
- 生活費
- 税金
- 年金と各種保険料
- 趣味などにかかる費用
試算に加えて、医療費など不測の事態にも対応できるように余裕を持たせた資金計画を立てると安心です。
3.節約をしながら貯蓄をする
必要な資金が決まったら、貯蓄をしていきます。できるだけ早く貯蓄をするには、節約への取り組みが効果的です。
まずは、以下のような項目から始めてみてください。
- コンビニの利用を控える
- スマホを格安SIMに乗り換える
- ポイントを効率よく貯めて活用する
節約は継続が重要です。ストレスに感じない範囲で、自分に合った方法を実践しましょう。
4.資産運用をする
ある程度貯蓄ができたら、資産運用をします。会社員としての給料を貯めていくだけよりも、アーリーリタイアを実現する可能性が高くなります。
代表的な資産運用は、以下の通りです。
- 株式や不動産への投資
- 投資信託
- 外貨預金
- 債権
長期で運用するほどリスクを抑えられるので、早く始める方が有利だと言えます。
また、成功するためには実績のある人からノウハウを学ぶのが近道です。ぜひ「無料でビジネス力を飛躍的に高められるLINEマガジン」に登録して、実際に資産運用で成果を出している社長の思考を学んでみてください。
独身でのアーリーリタイアに失敗しないためのコツ3選
3つのコツを押さえれば、独身でのアーリーリタイアに成功する可能性が高まります。
- アーリーリタイアの目的を明確にしておく
- 頼れる人を見つけておく
- 余裕を持った資金計画を立てる
それぞれ内容をチェックしていきましょう。
1.アーリーリタイアの目的を明確にしておく
アーリーリタイアで後悔しないためには、明確な目的が欠かせません。漠然とした「仕事から開放されたい」だけの目的では、リタイア達成後に目標を見失ってしまいます。
やりたいことがなくなり、毎日をだらだらと過ごして時間を無駄にするでしょう。また、社会的なつながりが希薄になるので、孤独感に耐えられなくなるかもしれません。
アーリーリタイアをした後にどうしたいのかまでを、じっくり考えておくことが重要です。
2.頼れる人を見つけておく
配偶者がいないからこそ、事前に頼れる人を見つけておいてください。心の支えになる存在がいることで、精神的にかなり楽になります。
親族に限らず、友人でも問題ありません。頻繁に会う機会がなくても、いざという時に助けてもらえるような良好な関係を築いておきましょう。
独身者のアーリーリタイアにとって、頼れる人を見つけられるかが成否に大きく影響します。
3.余裕を持った資金計画を立てる
余裕を持った資金計画を立てることで、アーリーリタイアに失敗する危険性を回避できます。不測の事態に備えていれば、資金不足に陥る心配がなくなります。
たとえば、以下のような項目を考慮しましょう。
- 怪我や病気になった場合の治療費・入院費
- 結婚や出産で家族構成が変わる可能性
- インフレや円安による物価の上昇
もちろん余剰資金があれば趣味も存分に楽しめるようになり、リタイア後の暮らしを充実させることも可能です。