「アーリーリタイアが気になっている」
「いくら貯金が必要なのか知りたい」
「本当に実現できるのかな」
などと考えていませんか?
生活様式の変化や早期退職者を募集する企業の増加により、アーリーリタイアという言葉を耳にする機会が増えています。早く仕事を辞めて、自由に暮らしたいと憧れている方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、似ている言葉との違いや必要な貯金額などの疑問点も多く、具体的にイメージするのは難しいですよね。
そこでこの記事では、以下の内容を詳しく解説していきます。
- アーリーリタイアの概要
- メリットとデメリット
- 必要な貯金額
- 成功するためのポイント
最後まで読めば疑問が解消し、アーリーリタイアを実現する可能性がアップするはずです。ぜひ、参考にしてみてください。
アーリーリタイアの概要を1分でサクッと解説
こちらでは、アーリーリタイアの概要をわかりやすく解説していきます。「セミリタイア」「FIRE」といった似ている言葉との違いも紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
1.アーリーリタイアとは「早期退職」のこと
アーリーリタイアは「Early(早い)」と「Retire(引退)」を合わせた造語です。つまり、定年を待たずに仕事を辞める早期退職を意味します。
現在、正規雇用者の定年は60歳または65歳です。自らの意思による定年前の退職であれば、何歳であってもアーリーリタイアだと言えます。
アーリーリタイアの特徴は、リタイア後には仕事を全くしないライフスタイルです。収入がなくなるので、リタイア後にかかる生活費を現役時代に蓄えておく必要があります。
2.似ている言葉との違い
アーリーリタイアと間違えやすい、類似する言葉との違いを詳しく解説します。
セミリタイアは退職後もゆるく働いて収入を得ること
アーリーリタイアとセミリタイアは早期退職する点は同じですが、違いは収入の有無です。セミリタイアの場合、退職後もパートやアルバイトなどで一定の収入を得ながら生活をします。
アーリーリタイアと比較すると自由な時間は少ないですが、実現するハードルは低くなります。
FIREは投資の運用益で経済的自立を目指すこと
FIREは「Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)」の頭文字をとった言葉です。お金のために働く生活から脱却し、理想の暮らしを追求するライフスタイルを指します。
特徴は、貯金ではなく資産運用によって経済的自立を目指す点です。株式や不動産の投資などによる運用益で、リタイア後にかかる生活費の目処が立った段階で退職をします。
アーリーリタイアのように多額の貯金をする必要がないので、比較的若い年齢でも実現しやすいと注目されています。
アーリーリタイアする3つのメリット
企業によっては、アーリーリタイアをすると退職金の増額が期待できます。しかし、その他にも誰でも得られるメリットが3つあります。
- 自由な時間が増える
- 好きな場所に住める
- 仕事関連のストレスから解放される
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.自由な時間が増える
アーリーリタイアすると仕事に費やしていた時間が空くので、好きなことをして過ごせます。定年退職時よりも年齢が若いので、体力的にも余裕があるでしょう。
会社員の場合、フルタイム雇用では1日8時間×週5日で働くのが一般的です。しかし、アーリーリタイアを実現すれば、24時間365日が自由な時間になります。
家族とゆっくり過ごしたり、趣味に没頭したりと、会社員時代にはできなかった時間の使い方ができます。自由な時間が増える点は、アーリーリタイアする最大のメリットです。
2.好きな場所に住める
通勤をする必要がなくなるので、アーリーリタイア後は好きな場所に住めます。
会社員の場合、なるべく出社しやすい場所に住んでいる人が多いでしょう。リモートワークが普及してきているとはいえ、出社が不可能な距離で暮らすのは不都合もあります。
アーリーリタイアすると都会や田舎だけでなく、海外での生活も選択肢の1つになります。自分の好きな場所に住めるのは、アーリーリタイアによって受けられる恩恵です。
3.仕事関連のストレスから解放される
厚生労働省の「労働安全衛生調査(実態調査)」によると、労働者の54.2%が仕事に関するストレスを感じているそうです。しかし、アーリーリタイアをすれば、仕事関連のストレスから解放されます。
責任や重圧だけでなく、面倒な人間関係に悩むこともありません。その他にも、急な残業や断れない飲み会など、ストレスを感じる場面は大幅に少なくなります。
アーリーリタイアをすれば仕事関連のストレスから解放され、心穏やかに暮らせます。
アーリーリタイアする3つのデメリット
魅力的なアーリーリタイアですが、デメリットも3つ存在します。
- 年金受給額が減る
- 社会的信用が低くなる
- 再就職が難しくなる
後悔をしないためにも、事前に把握しておきましょう。
1.年金受給額が減る
年金の受給額は、年金保険料を納めた期間の長さで決まります。早期退職をすると厚生年金の保険料を納める期間が短くなるので、受給額は減ってしまいます。
日本の公的年金制度には、全ての国民が加入している国民年金と、会社員が加入する厚生年金があります。厚生年金は国民年金に上乗せされて支払われる仕組みで、受給額は国民年金の2〜3倍が一般的です。
将来受け取れる年金額が減ってしまうのは、アーリーリタイアの重大なデメリットです。
2.社会的信用が低くなる
アーリーリタイアをすると肩書が無職になるので、社会的信用が低くなります。前職で役職についていた場合や、莫大な資産を保有していても関係ありません。
社会的信用は、勤めている企業の規模や勤続年数、年収によって判断されるものです。そのためリタイア後は、新しくクレジットカードを作れなかったり、賃貸契約ができなかったりするでしょう。
アーリーリタイアによって社会的信用が低くなると、会社員時代には感じなかった不便が増えます。
3.再就職が難しくなる
再就職が難しくなるのも、アーリーリタイアのデメリットです。ブランクの長さや年齢が障壁となり、就職先が見つからないケースは少なくありません。
知識が古くて即戦力になれない人材や、企業の色に染まりにくいシニア層は採用時に敬遠されがちです。
アーリーリタイアを実現しても、途中で資金が不足する可能性もあります。しかし、再就職は「専門性の高いスキルを保有している」「圧倒的な営業実績がある」など、優れた人材以外は難易度が高いでしょう。
【年齢別】アーリーリタイアに必要な貯金額の目安
こちらでは、アーリーリタイアに必要な貯金額を年齢別に紹介していきます。条件は以下の通りです。
- 2人世帯、88歳まで生きると仮定
- 30~65歳までの生活費は年間360万円
- 65~88歳までの生活費は年間264万円
- 税金などの非消費支出は除く
- 厚生年金受給額は平均標準報酬月額30万円×退職年齢までで算出
参考:総務省「家計調査報告(2020年(令和2年)平均結果の概要)」
参考:厚生労働省「令和2年簡易生命表の概況」
参考:PRSnetwork「簡易年金試算-年金見込額」
ただし、金額はあくまで目安です。生活水準や世帯人数などによって異なるため、参考程度にとらえるようにしてください。
1.30歳:約1億4,532万円
30~65歳:360万円×35年=1億2,600万円
65~88歳:(264万円-年金収入180万円)×23年=1,932万円
合計:1億2,600万円+1,932万円=1億4,532万円
30歳でアーリーリタイアをする場合、約1億4,532万円の貯金が必要です。仮に大学を卒業した22歳から働き始めたとして、一般的な会社員の給与から8年間で1億円以上の貯金ができる人は珍しいでしょう。
FXや仮想通貨で一獲千金を狙う方法もありますが、あまり現実的ではありません。30歳でのアーリーリタイアを実現したいのであれば、まずはスキルを身に着けて収入アップを目指すことを推奨します。
2.40歳:約1億472万円
40~65歳:360万円×25年=9,000万円
65~88歳:(264万円-年金収入200万円)×23年=1,472万円
合計:9,000万円+1,472万円=1億472万円
30歳に比べるとハードルは低くなりますが、やはり40歳で約1億円の貯金がある人は多くないでしょう。もちろん給与が高い企業で働いていたり、副業で稼いでいたりすれば実現できる可能性は十分にあります。
給与収入だけではなく、資産運用を着実にすれば実現の可能性はさらに高まります。銀行から融資を受けられるのであれば、不動産投資なども検討してみてはいかがでしょうか。
3.50歳:約6,872万円
50~65歳:360万円×15年=5,400万円
65~88歳:(264万円-年金収入220万円)×23年=1,472万円
合計:5,400万円+1,472万円=6,872万円
50歳でのアーリーリタイアであれば必要な貯金額は約6,872万円と、会社員の方でも現実的に目指せる水準とも言えます。
とはいえ、およそ7,000万円もの貯金をするのは簡単ではありません。
効率良く資金を貯めるには、スキルを身に着けて給与の高い仕事に就くことや、副業・資産運用など会社員としての給与以外の収入も視野に入れておくことが必要です。
アーリーリタイアに成功するためのポイント3選
アーリーリタイアに成功するには、3つのポイントがあります。
- 早いうちから資金計画を立てて実行する
- 節約に取り組んで生活費を抑える
- 投資などで資産運用をする
順番に解説していきます。
1.早いうちから資金計画を立てて実行する
アーリーリタイアをするためには、リタイア後にかかる生活費を現役時代に蓄えておく必要があります。早いうちから計画を立てて実行しなければ、多額の資金を確保するのは困難です。
いくら貯めなければならないかは、リタイア後にどのような暮らしをしたいかによって異なります。結婚や子どもの有無、どこに住みたいかなど、具体的なライフプランを考えてください。
ライフプランから逆算した資金計画を立て、1日でも早くスタートすることでアーリーリタイアの成功率は格段に上がります。
2.節約に取り組んで生活費を抑える
アーリーリタイアに必要な資金を貯めるには、いかに生活費を抑えるかが重要です。節約に取り組むことで、より効率的に貯金ができます。
たとえば、以下のような取り組みがおすすめです。
- 割引クーポンを活用する
- マイボトルを持参する
- 昼食はお弁当を作る
たとえ数百円の節約でも、毎日積み重ねればかなりの金額になります。収入を増やすのは簡単ではありませんが、節約ならば誰でも取り組めるはずです。
労力はかかりますが、生活費を抑える地道な努力がアーリーリタイアの成功への近道だと言えます。
3.投資などで資産運用をする
資産運用とは、株式や不動産への投資・投資信託といった金融商品などを利用して、手持ちの資産を増やしていく方法です。
アーリーリタイアを成功させるには、資産運用が不可欠だと言えます。多くの人にとって、給与所得だけでリタイア後に必要な生活費を蓄えるのは困難でしょう。
資産運用には以下のような種類があります。
- 株式や不動産への投資
- 投資信託
- 外貨預金
- 債権
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