看護師として転職を考えたとき、「今より環境が悪くなったらどうしよう・・・」と不安を抱える方は少なくありません。
この記事では、そんな看護師の転職に付きまとう不安やリスクを解消するためにやるべきこと5つをご紹介。
看護師に限らず転職に失敗するのには、実は必ずと言っていいほど理由があります。
その理由や条件を一つ一つ潰していけば、成功する確率を大幅に上げることができますよね。
転職した後で後悔しないためにも、事前リサーチや職場見学の必要性、求人広告の見方を今一度おさらいしましょう。
その他にも看護師の転職の失敗事例やついついハマりがちな落とし穴についても触れていますので、今後の転職活動にぜひ活かしてみてください。
「転職を考えた理由」を解消できれば、この先もきっと看護師という仕事にやりがいを見つけられるはずですよ。
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看護師ほど転職を考えない職業はない
看護師として働くようになって数年もすると、転職を考える方が増えて来ます。
本項ではなぜ数年立ってからなのか、そして一体どんな理由で転職という選択肢にたどり着くのかを考えていきましょう。
転職を一度も考えない看護師はとても少ない
まずはじめに、就職してからこの方「転職を考えたことがない」という看護師は決して多くはありません。
むしろとてもレアなケースと言えます。もしもあなたが転職を考えているなら、それはごく一般的であるということを知っておいてくださいね。
希望する病院に入れなかった
どの業界でもそうであるように、給与や休日が十分なところというのは競争率が高いです。
採用する側も選ばなければなりませんから、「せっかくなら少しでも優れた(適合した)人を・・・」となるのが一般論。
となれば希望通りに就職できないケースも出てくるわけで、中には勤務が始まってからのモチベーションを維持できない方がいるようです。
最初は覚える事が多く仕事をこなすので精一杯ですが、ある程度仕事を覚えてきて心に余裕が出てくると“転職”の二文字が浮かぶのかも知れません。
給与や休日などの待遇面に不満がある
このパターンには実は2種類あるようで、1つ目は希望した病院よりそもそも待遇が良くないケース。
そしてもう1つが、求人情報で見ていたのと明らかに異なっているケースです。
前者であればある程度は仕方ないと目をつむる必要がありますが、後者は完全なブラックであり、気づいたときには後の祭りであることがほとんど。
「今後のために・・・」と我慢するほど心身ともに消耗してしまうので、状況によっては経歴に傷がつこうとも早急な転職活動をおすすめします。
人間関係がつらい
看護師は女性が多い職場ということもあり、人間関係に悩みを抱える方が少なくありません。
後輩と師長の間で板挟みになったり、医師と患者さんの間で板挟みになったり、「どんなに理不尽な対応をされても笑顔で隠すのが当たり前」というのが看護師の世界。
また、陰口が多い、陰湿な嫌がらせがある、気分で態度がコロコロ変わるなど、人間関係の難しさは計り知れない部分があるでしょう。
最近になってようやく男性看護師が増えてきたとはいえ、“大奥”さながらの職場は少なくないようです。
転職を考えても“最初の一歩”が踏み出せない
「転職したい!」と思っていても、実際に行動に移せる人はそれほど多くないのが実情です。
では、なぜ転職を考えているのに行動に移せないのか、ここではその理由について触れていきます。
新しい環境への不安
これは看護師に関わらずどの職種にも言えることですが、新しい環境が必ずしも素晴らしいものとは限りません。
待遇面が良くても人間関係は最悪かもしれませんし、当然その逆も然り。世の中フタを開けてみなければ分からないことの方が多いものです。
仕事を覚えられるだろうか、人間関係は上手くやっていけるだろうか、今より本当に良くなるだろうかなど、考え始めればキリがありません。
ですが、新しい環境には不安だけでなく希望があることも忘れずに。何のために転職を考えたのか、今一度振り返ってみましょう。
“第二新卒”が転職しづらい現状
新卒で入職したものの、学生と社会人のギャップや慣れない人間関係から体調を崩してしまう方もいるようです。
例えどんな理由があれど、看護師になって間もないのに離職してしまった場合、責任感がない人やすぐ投げ出してしまう人という見られ方をするケースは少なくありません。
第二新卒が転職しづらいと言われるのは、こうしたネガティブな理由が大きいようですね。
しかし、若いということは体力がある=夜勤がこなせると言った具合にポジティブに働くこともあるので、諦めずに転職活動を続けることが大切です。
看護師の転職で失敗する行動パターン
ここからは看護師の転職で失敗する人にありがちな行動パターンをご紹介していきます。
事前のリサーチ不足
転職を失敗する理由として最も多く挙げられるのが、事前のリサーチ不足による転職後のミスマッチです。
イメージしていた仕事内容と実際の仕事内容が大きく違ったというのはよくある話。
今の職場や知り合いに転職経験のある看護師がいるなら、一度お話を聞いてみることをおすすめします。
情報収集が中途半端
転職活動における情報収集は最重要事項です。そのため、それなりの時間と労力も要します。
仕事が終わって1秒でも早く寝たい、せっかくの休日は気が済むまでダラダラしたいという気持ちもわかりますが、情報収集に掛ける時間を惜しんだがために失敗した看護師は数知れません。
今ではインターネットの発達により、ベッドでダラダラしながらでもある程度の情報は集められるようになりました。
人材紹介会社や求人サイトを利用している方なら、場合によっては一歩踏み込んだ情報を入手できるケースもあります。
もしも何らかの質問できるチャンスがあったら細かい部分までよく聞いて、一つでも多くの判断材料を手に入れましょう。
求人広告を隅々まで見ていない
どの求人サイトにも載っている、いつ求人検索をしても検索結果に表示されるといった職場は特に注意深く見ておく必要があります。
そうした職場は人の入れ替わりが激しかったり、常に人手不足状態に陥っていて過酷な労働環境である可能性が高いです。
求人広告を見て応募する際には、主な仕事内容や給与、福利厚生や各種手当といった項目だけでなく、キャリアアップ制度や教育体制に至るまで記載があるものは隅々までチェックしましょう。
また、気になった病院があったらベッド数や職員数を確認することで、就労環境をある程度予測できる場合もあります。
「職場への不満」のみで転職
転職にあたって明確な目的がなく、「今の職場をとにかく辞めたい」という衝動的な理由で転職すると失敗する確率が高いようです。
例えば人材紹介会社にざっくりとした希望だけを伝え、その流れでなんとなく面接を受けて就職したとしましょう。
そうすると新たな問題や不満が発生した時点で再び転職を考えてしまい、結果として転職活動が長期に渡ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
スキルアップやステップアップは考えていない
せっかく転職するのですから、ほとんどの方が「今よりいい条件で働きたい」「今よりもスキルアップしたい」と考えますよね。
しかし、現在の職場への不満のみで転職を決意した場合、当の本人は1秒でも早く他の職場へ行ければいいので、スキルアップやステップアップは二の次どころか条件外になってしまうことも。
そうなってしまっては新しい職場でもやりがいを見いだすことはできません。
それどころか、自分に合わない、働きにくいと感じたが最後、いてもたってもいられなくなるので注意しましょう。
新たに生まれるであろう“不満”が見えていない
仮に職場への不満のみで転職した場合、目先の不安はひとまず解消されるかもしれませんが、新しい職場では“新しい不満”が必ずと言っていいほど発生します。
現実的に考えて、不満が一つもない職場に転職することは不可能です。
このケースでは転職によって生じるメリットよりもデメリットの方がはるかに大きいので、結局またすぐ転職するか、最悪の場合離職してしまう人も出てくるでしょう。
看護師の転職で成功するために
ここまでは転職で失敗する人の行動パターンをご紹介してきましたが、ここからは転職で成功するために事前にやっておくべきことをご紹介します。
やるべき事は全部で5つ
「あれ?それだけしかないの?」と思ったかもしれませんが、本当に5つしかありません。
しかし、数が少ないからといって短い時間で簡単にできるというものでもないです。
転職の成功率を1%でも上げるために、しっかり時間をかけて取り組みましょう。
1.情報収集をしっかりする
「急がば回れ」ということわざがあるように、無計画に慌てて転職活動をするのは禁物です。
まずは“なぜ転職したいのか”、“どんな環境で働きたいのか”を具体的にまとめ、その後“条件の優先順位”をハッキリさせましょう。
自分の中で求める環境が明確になったところで、帰宅後のスキマ時間や休日を利用して役立ちそうな情報を一つでも多く収集します。
落ち着いて判断できる状況を整えたら、時間を掛けて集めた情報を判断材料にして転職先を決めましょう。
2.相談相手を作る
転職活動は当然ながら同僚に相談できるものではありません。
よほど仲がいい場合や他の職場の看護師仲間であればいいですが、せっかくなら転職のプロに相談するのもいいでしょう。
相談相手を確保できれば自分とは違った視点で意見がもらえたりするので、転職活動を柔軟かつ広い視野で進めることができます。
看護師専門の転職エージェントであれば、看護業界を熟知しているだけでなく内部情報に精通しているケースもあるので、成功率を少しでも高めたいなら積極的に利用するといいでしょう。
3.求人広告サイトや人材紹介サービスを利用する
転職に失敗する方の多くが、求人情報の比較をほとんどしていません。
仕事のストレスや時間がなかったり、焦りがあるなど精神的な余裕のなさが行動に直結しているようです。
そもそも自分に合った環境を数ある病院の中から自力で探すのは至難の業ですから、効率性を高めるためにも求人広告サイトや人材紹介サービスを利用しましょう。
複数の求人情報を比較できますし、うまく行けば複数の病院から内定がもらえて、その中から理想の条件に最も近い職場を選べるかも知れません。
4.職場見学の機会を設ける
看護師の転職失敗でありがちなパターンの一つに、「求人情報に書いてあることと仕事の内容がぜんぜん違う」というケースがあります。
これは事前に職場見学の機会を設けることで、ある程度防ぐことができそうです。
職場見学は第一に院内の衛生状況をチェックし、その後デスクの上や棚の中が整理整頓されているかをチェックします。
看護師の身だしなみや清潔感も必ずチェックしておきましょう。また、見学担当者が丁寧に説明してくれるかどうかも職場を見極めるポイントとなります。
5.面接で“聞きにくいこと”をはっきり聞く
面接は採用担当者と直接話ができる希少なチャンス。給与や超過勤務についてなど、聞きにくいことこそはっきり聞く必要があります。
前述の2点が求人情報と大きく異なる場合、職場見学の印象がどんなに良くても要注意。
特に給与については手当を含むかどうか、求人情報に記載されていた通りかを再確認する必要があります。
面接の結果に悪影響を与えないかと不安になりますが、転職してから後悔しないためにも毅然として臨みましょう。
失敗要因を減らせば成功確率は上がる
言われてみれば当たり前のことなのに、これができていないせいで転職に失敗する看護師が跡を絶ちません。
これまで転職を失敗する行動パターンを4つ、そして成功するためにやるべきことを5つご紹介してきました。
それらを参考にして失敗要因を一つずつ確実に減らしていけば、成功確率は自ずと上昇します。
限られた時間の中で全てを行うのはとても大変ですが、転職してからの自分をイメージして短期集中で乗り切りましょう。
看護師の転職は“準備”と“確認”が大切
通常業務だけでも忙しいのに、さらに転職活動まで行うなんて無理だと思うかも知れません。
しかし、たった1〜2ヶ月のわずかな期間を頑張れれば、今よりも良い環境に身を置くことができるかもしれないのです。
事前リサーチと収集した情報の確認を徹底して、看護師としての転職を成功させましょう。
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